今さらですが、「財形貯蓄」をやらない手はない!何もせずグングンお金が貯まる
また、財形貯蓄をしていて、会社に社内融資規程が整備されている場合には、マイホーム新築・購入・リフォーム時に会社からお金を借りることができます。借入の限度額は、財形貯蓄残高の10倍以内で最高4000万円まで、マイホーム新築・購入・リフォームに要する費用の90%以内です。
しかも、この融資制度は、勤労者退職金共済機構という公的機関が、会社を通じて融資(転貸)する公的制度です。この融資制度は、会社が従業員の負担軽減措置を行うことが一つの条件となっていて、たとえば会社が従業員に転貸する際の金利を通常よりも低く設定することや、借入の利息を会社が一部負担するといった軽減措置がされますので、普通に金融機関から借入れるよりもお得な場合があります。
それでも、財形のここはおススメ(2)
もうひとつおススメポイントがあります。それは、自動的に楽に貯蓄ができるということです。「毎月○万円貯めるぞ!」と決心しても、なかなか続かないことってありますよね。財形貯蓄を利用すれば、給与・ボーナスなどから天引きされて貯蓄されるため、楽に自動的に(半ば強制的に)お金を貯めることができます。そのため、特に貯金するのが苦手という方におススメです。また、お金を引き出す際には条件があったり、手続が必要だったりと普通にお金を引き出すよりも、多少の手間がかかります。逆にいうと、簡単にお金を引き出すことができないので、きちんとお金を貯められるということにもつながります。
財形貯蓄制度を導入している会社にお勤めの方は、せっかく利用できる制度なので、最大限活用してほしいです!
亮子「非課税といっても今の時代たいした金額ではないので、積極的に財形をお勧めするわけではないけれど、お金について何もしていないのなら、検討してみる意味はあると思います」
啓子「給与から天引きになるのは楽ですよね」
亮子「給付金の内容によっては、悪くないしね」
啓子「利息を非課税にするためには、資金使途に制限があるものの、平成29年より少し緩和されていますし、勤務先の財形を調べてみるのはお勧めです」
(文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表、徳光啓子/公認会計士)