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2023.07.03 01:59
2016.06.22 00:09
公認会計士・平林亮子と考える『あなたならどっち?』
妻は「年収130万の壁」気にせず、どんどん働いたほうが人生でメリット大なワケ
また、夫の勤め先の扶養手当なども影響してくる可能性があります。実際にどれだけ手取りが増えたり減ったりするのかはそれぞれの状況で異なりますが、手取りを増やすには年収160万円以上を目指す必要があるといわれています。
働くことが一番の保険
個人的に相談を受けた場合には、働ける環境にあるのなら、どんどん働くことをお勧めしています。たとえ手取りが減ったとしても、です。
優良な企業であれば、優秀な人には130万円などと言わずに働いてほしいと思っているものです。それなのに、「130万円の枠の中で」と言われると、互いに能力を生かしきれないこともあります。実際、「もっと仕事を任せたいのだけど、今以上には働かないって言われてしまうんだよね」と経営者を悩ませてしまうケースにも遭遇します。本当にもったいないことだと思います。
また、勤務先で厚生年金に加入できれば、将来の年金が少し増えるはずです。勤務先の健康保険に加入できれば、出産時や病気で働けない場合に、一定期間、出産手当金や傷病手当金を受け取ることができます。扶養されている時や国民健康保険加入時には、これを受け取ることはできませんから、自ら社会保険に加入する意味は意外と大きいのです。
それに、たとえば一家の大黒柱が倒れてサラリーマンを続けられなくなれば、扶養から外れることになります。そういうケースに備えて民間の保険に入っておくことも重要ですが、いつでも代わりに働ける体制をつくっておくことは、何より心強い保険になります。
もちろん、働きたくてもさまざまな理由で働けないことだってあるでしょう。企業の側が、社会保険に加入させたくないからと労働時間を調整するケースだってあるかもしれません。
でも、働けるという選択肢があるのなら、扶養や目先の手取額にとらわれすぎず、むしろそれ以上を目指して働いてみるのもお勧めです。金額的な損得計算だけにとらわれるよりも、長い人生をどう生きるかが大切なのですから。
(文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表)
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