YouTuberのヒカルが21日、自身のYouTubeチャンネルを更新。多くの著名人が賛同したことで話題を集める「ごぼうの党」の謎に包まれていた党首・奥野卓志氏が顔出しで動画に登場し、反響を呼んでいる。
「ごぼうの党」は参院選に向けた政治団体として結成され、山田孝之、ONE OK ROCKのTaka、山下智久ら芸能人たちがSNSにごぼうの画像をアップするなどして賛同の意思を表明。GACKT、三浦翔平、市川海老蔵らも言及し、格闘家でYouTuberの朝倉未来は同党のスポーツアドバイザーに就任した。
一部ネットや業界内では、これだけの著名人を動かした仕掛け人は誰なのかと話題になっていた。
動画では、複数の会社を経営している実業家の奥野氏が「ごぼうの党」の党首として紹介された。芸能人を含めた幅広い人脈があるそうで、ヒカルとも知り合いだったという。
実は、ヒカルが歌舞伎町で一夜限りのホストをやった時の動画に登場しており、ヒカルは「僕がホストをやったときに3200万円使ってくれたかたなんですけど、実は『ごぼうの党』の党首です」と明かした。
参院選公示日の22日に「ごぼうの党」は比例代表に11人の候補者を届け出ており、奥野氏自身も立候補している。政界進出の理由について、奥野氏は「海外に出れば出るほど、この国の素晴らしさを感じる」とし、日本を「いい感じで残したい」という思いからの行動だと告白した。
奥野氏の出馬でヒカルも「初めて選挙に興味」
また、奥野氏は多くの著名人が賛同していることについて「YouTubeで1曲出したら1億再生のアーティストとか、視聴率No.1の俳優さんとか、やんちゃな子たちの憧れの朝倉未来さんがスポーツアドバイザーになってくれたりとか、そういう人たちが(投開票日の)7月10日まで『選挙期間を盛り上げへん?』ってするのは、ひとつの新しい試み」と語った。
ヒカルは「その人たちのファンが選挙に興味を持って『行ってみようかな』となりますもんね。その1歩が大事」と同調し、自身も知り合いだった奥野氏の出馬をきっかけに「人生で初めて選挙に興味を持った」と打ち明けている。その一方で「奥野さんに投票するかどうかは別にして」と冗談めかして話し、奥野氏を苦笑させた。
公式ホームページによると、同党の理念は「ただシンプルに笑顔と喜びを守る。文化、エンターテイメント、アスリート、食の安全を守る」とのこと。
有名人の賛同で話題を集める一方、公式アドバイザーに元自民党政調会調査役の田村重信氏、日本政策学校理事長の上田博和氏を迎えるなど本気度もうかがえ、能楽師の大倉正之助氏が文化アドバイザー、元ホテルオークラ料理長の牧野昭二氏が食アドバイザーを務める。
今回の参院選は暴露系YouTuberの「ガーシー」こと東谷義和が出馬するなど多彩な顔触れがそろうが、奥野氏が率いる「ごぼうの党」も異色の存在として注目を集めそうだ。