つい口に出してしまう言葉、「口ぐせ」。自分では気づかなくても、聞いている側からすれば気になることも多い。
そして、言葉が人生を変えるということはよく聞く話だが、「口ぐせ」がその人自身の人生に大きく影響することもあるわけだ。
そんな「口ぐせ」を使って自分を改革する方法を説明しているのが、『人生は「口ぐせ」でまるごと変えられる。』(野口健幸著、秀和システム刊)である。
■ネガティブな言葉を発さないようにするには
積極的に使うべき言葉は、「大好き」「楽しい」といったポジティブな一言。でも、「できない」「難しい」というような、ネガティブな言葉を口にしてしまうことは誰にでもあるだろう。
そんなときは、まず「キャンセル」と発して、すぐにその言葉を取り消してみる。
その上で、「自分には、できる」と自己暗示をかけると、脳は活発に働きだし、逆に苦手意識は消えていく。科学的にも「人間の脳は気分のいいときに最もよく働く」と証明されているが、これはいい言葉を使うことでつくり出せるのだ。
その「いい言葉」の中で、なるべく意識して使いたいのが「ありがとう」である。
「ありがとう」は、心の中で思ったり、ぼそぼそ言ったりするのではなく、はっきりと口に出して相手に伝えることが大事。相手を喜ばせるためではなく、自分自身のためになるからだ。
■良い言葉を意識的に使うことで人生は変わる
自分が発した言葉は、相手が聞いているとともに、自分も聞いている。つまり、自分の発した言葉は自分自身も浴び続けているのだ。
だから、普段からどんな言葉を発するか、どんな言葉を使って考えをまとめていくかにより、意識や行動、つまりは生き方や人生のありようが決まっていく。
人間の脳は、複雑なようでいて実はとても単純で、ちょっとしたことでだまされてしまう特性がある。
つくり笑顔であってもニコニコ顔でいれば、次第に気分が上向き、楽しくなる。つくり笑顔をうかべていると「自分は今、とても幸せなのだ」と脳が錯覚し、ウキウキ気分を醸成してくれるのだ。
この現象を心理学では「顔面フィードバック効果」と呼んでいる。同じように、言葉を使うことでも脳をだませる。いい言葉を使うことで、脳はいい方向に影響されていくのだ。
現状に満足していないという人は、いい言葉を口にすることで、仕事やプライベートが好転するかもしれない。また、忘れてはいけないのは、「言葉の力」は思っている以上に大きいということだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。