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筆者提供 こんにちは。江端智一です。
11月8日掲載の『出産させないシステムが完成した日本~破滅衝動=結婚をなぜ越えられないのか?』では、少子化が止まらないのは、少子化こそが国民の「最適戦略」であること、そして、現在の我が国は「出産させないシステム」として完成していることを示しました。
この少子化の「負のループバック」を壊すアプローチとして、11月29日『結婚=“幸せ”“不幸せ”拡大システムの幸せ機能が見落とされるワケ~幸せ表明がリスクな国』では、「結婚」というシステムが、一種の賭けではあるものの、ハイリターンの見込める割のいいバクチであることを、数値で示しました[図1の(A)と(F)]。
さて、今回は、少子化問題を構成する出産年齢問題と不妊問題[図1の(C)と(E)]の概要を説明させていただきたいと思います。
●年齢と妊娠の可能性の関係
まず、以下のグラフをご覧下さい。
青色の棒グラフは、母の年齢別の出産数の比率を示しています。母の年齢が上がるにつれて子どもの数が減っており、特に35歳からの下落は激しいです(厚生労働省発表の『平成23年人口動態統計月報年計(概数)の概況』における「表2-1 母の年齢(5歳階級)別にみた出生数の年次推移」より)。
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