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小説の未来が変わる!? 大学開発の「執筆支援ソフト」を使って書かれた小説が出版

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※画像:『僕は小説が書けない』(中村航、中田永一/著、KADOKAWA/刊)

 コンピューターはさまざまな分野に活用されているが、「小説の執筆」においても開発が進んでいることを知っているだろうか。小説を書いたことがない人でも、物語のあらすじを作ることができるようになるかもしれないのだ。

 そんな書き手の発想を広げてくれるのが「ものがたりソフト」だ。

 このソフトを使って、中村航氏と中田永一氏が合作で執筆したのが『僕は小説が書けない』(中村航、中田永一/著、KADOKAWA/刊)だ。

 生まれながらにして不幸を引き寄せてしまう主人公の光太郎。引っ込み思案で親しい友人もおらず、家族との関係にも悩んでいた。中学時代に小説を書こうとして挫折した経験があった光太郎は、高校に入学し、先輩・七瀬の勧誘で廃部寸前の文芸部に入部することに。個性的な先輩たちに振り回されながら、小説の書き方、自分の生き方を光太郎は模索していく…。

 本作で最も注目すべき点はやはり「ものがたりソフト」を使っているところだろう。

 「ものがたりソフト」とは、芝浦工業大学研究室が制作にあたり、同大出身の中村氏が中田氏を誘い、共同開発した、小説を書く人をサポートするためのシステムのことだ。

 ソフトが最初から最後まで小説を書きあげてくれるというわけではない。「こういう物語が書きたい」という具体的な構想がある人に向けた「発想を助けるシステム」であるという大前提がある。

 具体的な作業は、「主人公の特徴は何ですか?」「物語のメインとなる行動を教えてください」「このシーンの時間軸はいつですか?」「登場人物のシーン内での心境を教えてください」などの質問に答えを入力していく。この答えをシステムが「あらすじ」「キャラクター」「シーン」ごとに「誰々と誰々が○○というきっかけから、○○という行動をする」のようにまとめてくれて、物語のあらすじを作ることができるのだ。

 今作では、キャラクター作り、プロット作りのサポートにこのソフトを試用。中村氏がキャラクターを設計し、中田氏がシーンの設計をした。その後、共作の内容を固める会議を設け、仮題、予定枚数、あらすじを決め、一定の分量ごとに中村氏と中田氏が交互に執筆するという形式で『僕は小説が書けない』は完成に至った。

 現在、ソフトは改良中であり、公開予定は未定のようだが、近い将来、小説を書いたことがない人でも「ものがたりソフト」を使って小説を執筆できる日も来るかもしれない。

 「ものがたりソフト」で作られた物語は一体どのようなものなのか? 気になる読者はページを開いてみてほしい。
(新刊JP編集部)

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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。