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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

飲み会続きで痛んだ肝臓、コンビニのドリンクやサプリは無意味?薬や白米、白砂糖もNG!

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事

 ギリシャ時代に「医聖」とまで呼ばれた天才・ヒポクラテスは、こんな言葉を残しています。

「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ」

 けだし名言、と叫びたくなるような言葉ではありませんか。では、その肝臓の薬となるような食事とは、いったいどういうものなのかといいますと、「精製度の低い穀類と豆類
・新鮮な野菜」「ナッツと種子類」、そして「新鮮な果物」です。

 要するに「白い悪魔の三兄弟」である白砂糖、白米、白い小麦粉と、動物性のたんぱく質と飽和脂肪酸(バター、ラードなど)を避けて、食物繊維と抗酸化物質を豊富に含んだ植物栄養素をたっぷり摂りましょう、というのが結論なのですが、これを外食で実現するのは困難です。

 肝臓がダメージを負っている時に、体内に摂り込みたくない物質の筆頭は化学物質です。医薬品や食品添加物や化学調味料、農薬や環境汚染物質などはダメージを受けている肝臓に追い討ちをかけます。また飽和脂肪酸や白い砂糖も、ダメージの上積みになります。

サプリメントではなく食事からコリンとメチオニンを

 積極的に摂りたいのは、肝臓の負担を軽減し、脂肪と胆汁の流れをよくすることを助けるコリン(Choline)という栄養素やメチオニン(methionine)を多く含む食品です。

 コリンは、未精製(または三分づき)の米、同じく未精製の大豆、ヒヨコマメ、えんどう豆などの豆類に豊富に含まれ、キャベツやカリフラワーをはじめとするアブラナ科の植物にも含まれていて、肝機能強化のほか、循環器系と脳の機能の活性化、細胞膜の構成と補修に不可欠な栄養素です。コリンはビタミンB群のひとつに数えられますが、体内でビタミンB12、葉酸、およびメチオニンによって合成されるため、必須栄養素ではありません。しかし、肝臓にダメージがある場合には積極的に摂りたい栄養素です。

 メチオニンは、未精製の豆類、ホウレンソウ、ニンニク、トウモロコシ、またピスタチオやカシューナッツなどのナッツ類にも豊富に含まれており、血液中のコレステロール値を下げ活性酸素を取り除く作用があるので、ダメージを受けた肝臓にとってはありがたい栄養素なのです。

 食材としては、ニンジンやビーツ、アーティチョークといった野菜類が、特に肝臓のダメージを軽減してくれます。

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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