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宇多川久美子「薬剤師が教える薬のリスク」

高価な目薬=効果が高いとはいえず…開封1カ月以上だと激痛や雑菌感染の危険

文=宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

高い目薬は効果が高い?

Q.目薬は、なぜ大きな価格差がある?

A.確かに、大手メーカー3社(参天製薬、ライオン、ロート)の目薬を調べてみると、安いものは200円台、高いものは1500円台で、その価格差は7倍以上となっています。この価格差は、どこからくるのでしょうか。

 まず、有効成分の種類が多く含まれる目薬は、それだけ価格も高くなる傾向があるということができます。これらの有効成分は、それぞれ効能が異なるため、値段が上がるほど有効な症状の幅も広がり、各成分が相乗的に効果を発揮するとされています。しかし、多くの有効成分が含まれている「価格の高い目薬」が、必ずしも効果が高いとはいい切れません。

 今の症状を抑えるために、必要なものは何かをよく検討する必要があります。その目薬が、使う人に合っているかが重要で、値段の高い目薬が良い目薬ということではありません。

 また、アレルギーに対する目薬は高いものが多いようですが、特にクロモグリク酸ナトリウムという成分が入っているものは高額になる傾向があります。クロモグリク酸ナトリウムは、細胞膜を破れにくくしてアレルギー反応を抑える成分です。

 わからないことは薬剤師等に相談して、自分に合った目薬を使うようにしましょう。
(文=宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士)

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

薬剤師として20年間医療の現場に身を置く中で、薬漬けの治療法に疑問を感じ、「薬を使わない薬剤師」を目指す。現在は、自らの経験と栄養学・運動生理学などの豊富な知識を生かし、感じて食べる「感食」、楽しく歩く「ハッピーウォーク」を中心に、薬に頼らない健康法を多くの人々に伝えている。『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)、『薬が病気をつくる』(あさ出版)、『日本人はなぜ、「薬」を飲み過ぎるのか?』(ベストセラーズ)、『薬剤師は抗がん剤を使わない』(廣済堂出版)など著書多数。最新刊は3月23日出版の『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』(河出書房新社)。

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