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鷲尾香一「“鷲”の目で斬る」

20代の出生率、東京は沖縄の約4分の1…秋田、約40年後に人口半減

文=鷲尾香一/ジャーナリスト
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【出生数の多い県】         
 沖縄県:60.6       
 東京都:54.9       
 滋賀県:54.4       

【出生数の少ない県】
 秋田県:33.2
 青森県:37.7
 岩手県:38.2

【死亡数の多い県】          
 沖縄県:168.6  60年
 神奈川県:167.7 60年
 埼玉県:167.5  40年

【死亡数の少ない県】
 秋田県:79.6  24年
 島根県:84.7  23年
 高知県:87.2  40年

 これでわかるように、人口減少の激しい県では出生数が少なく、かつ高齢化率が高いので死亡数が少なく、早い時期にピークを迎える。全国的なピークは40年だが、これは「団塊の世代」の死亡期にあたるためだ。一方、死亡数の多い県は人口減少が少ない上に、若年層がいることでピーク年が遅くなる傾向がある。

都道府県別の出生率

 もうひとつ興味深い分析をご紹介しよう。こちらも同研究所の「都道府県別の女性の年齢別出生率と合計特殊出生率」だ。合計特殊出生率とは、ひとつの女性が一生に産む子供の平均数を示す。14年の日本全体の合計特殊出生率(以下、出生率)は1.38人。では、都道府県別ではどうなっているのか。

【出生率の高い県】
 沖縄県:1.86人
 島根県:1.66人
 宮崎県:1.62人

【出生率の低い県】
 東京都:1.15人
 京都府:1.24人
 北海道:1.27人

 これを女性の平均出産年齢で見ると、次のようになる。

【出産年齢が低い県】      
 福島県  29.89歳     
 愛媛県  30.19歳     
 青森県  30.20歳     

【出産年齢が高い県】
 東京都  32.51歳
 神奈川県 31.82歳
 京都府  31.67歳

 都市部にある都道府県は出生率が低く、出産年齢が高い傾向にあることが明確に表れている。東京都は上記の出生数の多い県に入っているが、出生率が低い県に入っている。つまり、出生率は低いが、人口が多いので出生数は多いということだ。さて、さらに細かな分析を見てみよう。都道府県別の女性の年齢別出生率(%)だ。非常におもしろい傾向が表れる。

鷲尾香一/ジャーナリスト

鷲尾香一/ジャーナリスト

本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。

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