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高齢者の車が小学生の列に突っ込み…事故多発で高齢者全員免許返納すべき?買い物難民が急増?

文=長井雄一郎/株式会社フォークラス・ライター
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 また、ニュースで報じられることが多いのは、認知症が原因による交通事故だ。昨年10月には、神奈川県横浜市で80代男性が運転する軽トラックが登校中の小学生の列に突っ込み、1人が死亡、8人がけがをする事故が起きた。運転していた男性は、「どう走ったのか覚えていない」と供述したという。

「記憶が飛ぶのは、高齢になるとよくあることです。ちょっとした物忘れから、認知症が進行すると『子どもの顔がわからなくなる』とまでいいますが、その一歩手前の段階が危険です。特に、記憶が飛ぶ回数が増えると厄介なのですが、医学的には認知症の一歩手前の判定がとても難しい。この症状は、60代になって出る人もいれば、80歳になっても出ない人もいます」(同)

65歳以上の高齢者は免許更新1年ごとにするべき

 現在、免許返納は自己申告制だが、「高齢者の運転は危険だから、全員が免許を返納すべき」などと強制的に返納させるというのも現実的ではない。これについて、上原氏は以下のような案を示す。

「免許の有効期間にはいくつかありますが、事故の原因となり得る『記憶障害』の判断基準がない以上、65歳からは『一律1年』にすることを提案します。1年であれば、認知症の進行状況もわかります。しかし、有効期間の変更には道路交通法の改正が必要になります」(同)

 ちなみに、今年3月12日から免許更新の際に新高齢者講習制度がスタートする。75歳以上は認知機能検査を受ける必要があり、検査後は認知機能が以下の3段階に分類される。

第3分類:記憶力・判断力に心配のない者(2時間の講習で免許更新)
第2分類:記憶力・判断力が少し低くなっている者(3時間の講習で免許更新)
第1分類:記憶力・判断力が低くなっている者(医師診断書が必要で、臨時適正検査を経て3時間の講習で免許更新)

 この新制度を拡大させるかたちで、上原氏は「65歳から検査を受けさせたほうがいい」と提案する。そして、前述のように高齢者は1年ごとに検査することが重要だという。しかし、地方では免許を返納したくてもできない人も少なくない。車がなければスーパーマーケットにも病院にも行けなくなり、生活自体ができなくなるケースだ。この解決方法について、上原氏は「『自助』『共助』『公助』の“3つの助”が重要だ」と提言する。

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