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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

アレルギー持つ子激増、パンやラーメンの輸入小麦が原因?厚労省、国内で禁止の農薬使用を放置

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事
アレルギー持つ子激増、パンやラーメンの輸入小麦が原因?厚労省、国内で禁止の農薬使用を放置の画像1「Getty Images」より

 ある幼稚園の園長と、いつも親しくお付き合いいただいています。その園で給食を担当されている管理栄養士さんとも仲良くなり、意見交換をすることがあります。

 その方は長年、園児たちの給食をつくってこられて、ここのところ特に気になることがあると言います。それは、格段にアレルギーを持つ子が増えたことです。あまりにも事例が多いため、ほかの職員とも協力して、どのくらいの割合で園児にアレルギーがあるかを調べたところ、年少、年中、年長を通じて17%の子供が、なんらかのアレルギーを持っているとのことでした。

 以前から、アレルギーを持つ子はいましたが、これほど目立つことはなかったそうです。さまざまな食品にアレルギーを持つ子がいて、最初のうちは、みんなが同じものを食べられるようにメニューを工夫していたそうですが、途中からアレルギーを起こす食材が増えすぎたため、アレルギーがある子には別メニューを出すようにしているそうです。

アレルギー持つ子激増、パンやラーメンの輸入小麦が原因?厚労省、国内で禁止の農薬使用を放置の画像2

 しかし、それは容易なことではありません。いくつものメニューをつくらなければならないため仕入れの品目数も増えるなど限界状態にあり、今後さらに多くの食品にアレルギーを持つ子が入園してきたらお手上げ状態になるということでした。

 実は筆者は、この園と協力して何度か園児たちのための給食メニューの開発に取り組んだことがあります。その際には、アレルギー反応が出ない食材だけを使うという条件で、各回、別のテーマを設定し、メニューを考案しました。そのメニューはとても好評で、県内のほかの幼稚園でもつくっているということです。

 ほかの園のことは詳しく知りませんが、やはりアレルギーを持つ子が多いという話は耳にします。なぜ、それほど多くの子供たちがアレルギーに悩むようになってしまったのでしょうか。理由はさまざまあるため特定することはできませんが、私たちが食べているもの全体に、何か反応を起こすような物質が入っていると考えるのが合理的なのかもしれません。

 いろいろな食材にアレルギー反応を起こす子がいるのですが、多くの子が共通して反応を起こすのは「小麦」のようです。もちろん、小麦にはまったく反応しないが、ほかのいくつもの食品に激しく反応するという子もまれにいますが、小麦に反応を起こす子が圧倒的に多いそうです。

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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