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篠崎靖男「世界を渡り歩いた指揮者の目」

渋谷ハロウィンでバカ騒ぎの翌朝、街を掃除する若者たち…指揮者が見る「日本人の美徳」

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渋谷・ハロウィンの様子

 僕は日本に帰国して5年になりますが、住宅地であっても、ものすごい勢いでクルマが走っていることに驚きます。自宅前の道路でも、かなり速度を出して走っていくクルマが多いので、一度、警察に相談したことがあります。「速度標識がない限り、60キロが制限速度になる」との回答でした。しかし、住宅が密集しているような細い道には、道路標識がないことも多々あります。「住宅街のような狭い道路であっても60キロですか?」と質問してみると、「現行法ではそうです」と言われました。

 つまり、歩行者が壁際によけなければクルマが通れないような狭い道であっても、速度標識がなければ60キロでかっ飛ばしてもよいことになります。そして2車線の大通りに出て、40キロ制限の標識を見てあわててスピードを落とすというのはおかしな話です。確かに、道路交通法を見ると、「高速自動車国道の本線車道は100 km/h、それ以外の道路では自動車は60 km/h、原動機付自転車は30 km/hである」となっています。

 警察に相談してみて、道交法は「住宅地でスピードを出すはずはない」という、日本人が本来持っている「良心と美徳」によっている法規なのだとよくわかりました。

 僕が実際に自動車を運転したことのある英国や米国では、速度標識がなくとも住宅地では道路の形態によって速度制限が法律で明確に定められていました。もちろん、住宅地では制限速度がかなり低く抑えられていることは言うまでもありません。欧米ではいろいろな民族、つまりは考えが違う人たちが入り乱れて国ができあがってきた歴史があるので、法律において、良心や常識といった不安定な要素に依存する部分がなく、とてもクリアです。

 でも、僕が海外に出た25年前の日本と、現在を比較しますと、日本人も多様化しているのかもしれません。日本自動車連盟(JAF)が10月25日発表した調査では、信号機がない横断歩道を歩行者が渡ろうとしても、9割以上の車が一時停止しないそうです。確かに、横断歩道で歩行者が待っていても、関係なく通過する自動車を多く見かけるようになりました。現在、憲法改正論議が盛んですが、交通法も含めて、日本人の良心のみに依存する法律ではなく、ある意味冷徹に決め直していく時期かもしれません。そうでないと、路地裏を60キロで走っているクルマによる死亡事故が起こったとしても、制限速度を守っていたとして前方不注意としてしか処罰されないという不条理がまかり通ってしまうのです。

ハロウィンに異常熱狂する日本

 25年前と違うこととして、もうひとつ驚いたのは、日本でのハロウィンの盛り上がりです。子供たちがコスチュームに身を包み、20人くらいの大グループが住宅地を練り歩く光景が見られるのは、日本ならではです。海外では、数人のグループが各家庭をノックして歩く感じなので、大きな違いがあります。

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