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韓国政府、慰安婦財団解散に「日本が拠出の10億円ネコババ」「国交断絶宣言のよう」と物議

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韓国・ソウルの日本大使館前に設置された少女像(写真:Lee Jae-Won/アフロ)
 韓国政府が従軍慰安婦の支援団体である「和解・癒やし財団」の解散を発表した。日本政府は、安倍晋三首相が「国際約束が守られないのであれば、国と国との関係が成り立たなくなってしまう」、河野太郎外務大臣が「日韓合意に照らして問題であり、到底受け入れられない」と反発している。


 2015年12月に締結された「日韓合意」で慰安婦問題は「最終的かつ不可逆的に解決」となり、日本が拠出した10億円を財源に16年7月に同財団が設立された。その後、同財団は元慰安婦や遺族への現金支給事業を行い、合意時点で存命だった元慰安婦47人の約7割にあたる34人が1人1億ウォン(約1000万円)の支援金を受け取ったほか、死亡者58人の遺族にも支援金は支払われ、合計額は44億ウォン(約4億4000万円)にのぼる。ただし、合意に反対する一部の元慰安婦は受け取りを拒否しているという。

 そして、17年5月に朴槿恵政権から文在寅政権に替わると、今年1月には日本側に元慰安婦への自発的な謝罪などを促し、日本が拠出した10億円を韓国政府の予算で充当することを決定するなど、合意を形骸化させる動きが活発化した。また、同財団の理事8人のうち5人が辞任するなど、慰安婦支援の事業も実質的に停止していることが伝えられていた。そんななか、ついに解散が正式発表されたかたちだ。

 韓国は、日本の拠出金の残金については日本と協議する意向を示しており、日韓合意自体には言及していないが、インターネット上では「10億円ネコババ解散」「事実上の合意破棄であり、国交断絶を宣言しているようなもの」という声があがるなど、議論がヒートアップしている。

 そもそも、慰安婦問題は1965年の「日韓請求権・経済協力協定」で「最終的かつ完全に解決済み」というのが日本の立場だ。しかし、その後も韓国が何度も蒸し返す姿勢を見せてきたため、第三者のアメリカを仲介役として日韓合意が結ばれ、念を押すかたちで「最終的かつ不可逆的に解決」に至ったという経緯がある。そのため、慰安婦問題に対しては「日本は契約を履行しており、あとは韓国の内政問題」というのが専門家の共通した見方だ。

 それにもかかわらず、慰安婦問題は日韓間の火種のひとつとなっている。17年1月にも、釜山の日本国総領事館前に慰安婦をモチーフにした少女像が設置されて大きな問題となったが、今はただでさえ日韓関係が冷え込んでいる最中だ。

 今年10月には、元徴用工の韓国人4人が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に損害賠償を求めていた裁判で、最高裁判所にあたる大法院が同社に計4億ウォン(約4000万円)の支払いを命じる判決を言い渡し、菅義偉官房長官が「国際法違反の状態」と反発したほか、安倍首相や河野外相も抗議の意を示している。その後、韓国のヒップホップアイドルグループ「防弾少年団(BTS)」のメンバーの“原爆Tシャツ”騒動や、韓国発のガールズグループ「TWICE」のメンバーが過去に“慰安婦支援Tシャツ”を着用していた問題が物議を醸している。

 そんななか、韓国が国家間合意を骨抜きにする姿勢を見せたことについては「日韓関係は戦後最悪の状態」との声もあがっており、外務副大臣の佐藤正久参議院議員も「到底受け入れられない。政権が代わったからといって責任を放棄していいものでは無い」「韓国に国際社会の一員としての対応を望みたいが?」とツイッターで抗議の意思を示している。

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