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日本の「ごみ処理」が売られるⅠ(1)

安倍政権、水道民営化の裏で、インフラ運営を外資系企業に売り渡す…国民の命を危険に

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ごみ処理事業も、「長期包括」契約で、民営化


 12月16日、水道法の一部を改定する法案が衆議院で再可決された。水道運営の民営化、その背景は国際ジャーナリストの堤未香氏が上梓した『日本が売られる』(10月4日発売)に詳しい。同書は発売から約2カ月で13万部売れたという。同書には「日本が根こそぎ奪われる」「水が売られる(水道民営化)」「土が売られる(汚染土再利用)」「タネが売られる(種子法廃止)」「ミツバチの命が売られる(農薬規制緩和)」「食の選択肢が売られる(遺伝子組み換え食品表示消滅)」「森が売られる(森林経営管理法)」「海が売られる(漁協法改正)」「米国、中国、EUのハゲタカどもが、日本を買い漁っている」と驚くべき内容が書かれている。

日本が売られる(堤未果/幻冬舎新書)

 今回は、これら数々の分野に加え、日本の「ごみ処理」が「長期包括」契約というかたちで売られようとしていることを報告したい。今回の水道法改定では、自治体がインフラを保有したまま、その運営を民営化する「コンセッション方式」が焦点となった。今回報告するごみ処理の長期包括委託方式は、それと似通ったものである。

 堤氏の『日本が売られる』に示されているのは、安く安全な水の供給体制やお米などの主要な農産物の生産を守るための自治体によるタネの供給、農薬規制など、法律上の保護の枠が取り払われ、独占的な力を持つ国際的企業の参入に道を開く民営化の仕組みが、法改定によってつくり出されようとしていることである。

 通常、新法制定や法改定は、社会に解決しなければならない矛盾があり、現状の法体系の下では、その矛盾が解決できないと考えた行政府や国会議員から提案され、国会での議論を経て改定される。その解決策をめぐって、利害の得失や方法論の是非が論議される。

 ところが、堤氏が指摘している現在進行している法改定は、「米国、中国、EUのハゲタカどもが、日本を買い漁る」というように、これらの法案を進めることにより利益を得るのは国際的巨大企業、「強欲資本」である。そして、その法改定の先には、日本国民の生活基盤すら奪い去られ、命すら危ぶまれる状態に落とし込まれる危険性がある。

 国民の代表を標榜する政権を担う政党が、なぜこのような世界での失敗例が多い法案を進めようとするのかは、わからない。いつから国民の代表であることをやめ、巨大企業の下請けやセールスマンのようなことをしているのか。

「民営化」の実態


「水の民営化」でいえば、2013年に麻生太郎副総理が米シンクタンクの戦略国際問題研究所の講演で以下のとおり述べ、その動きが始まった。

「世界中のほとんどの国では、プライベートな会社が水道を運営しておられますが、日本では自治省以外では、この水道を扱うことができません。しかし水道料金の回収が、99.9%というようなシステムを持っている国は、日本の水道会社以外にはありませんけれども、この水道はすべて国営もしくは市営、民営でできていて、こうしたものを全て(略)民営化します」(『日本が売られる』より)

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