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渡辺雄二「食にまつわるエトセトラ」

合成甘味料入りダイエット飲料、1日1回飲用で脳卒中や認知症発症の確率3倍との調査結果

文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト

合成甘味料の継続摂取で脳卒中や認知症にかかるリスク高まる

 カレールウについては、スクラロースに加えて合成甘味料のアセスルファムK(カリウム)が添加されている製品もあります。その場合、原材料名に「甘味料(スクラロース、アセスルファムK)」という表示があります。

 アセスルファムKは、自然界に存在しない化学合成物質であり、スクラロースと同様に体内で分解されることなく、血液中に入って全身を巡ります。つまり、同様に人体汚染を起こすのです。

 アセスルファムKを3%含むえさをイヌに2年間食べさせた実験では、肝臓障害の際に増加するGPTが増加し、リンパ球が減少しました。つまり、肝臓にダメージを与えたり、免疫力を低下させる恐れがあるということです。

 糖質ゼロをうたったハムにも、スクラロースとアセスルファムKが添加されています。ただし、ハムの場合、まだ合成甘味料が添加されている製品は少ないようです。

 前述のように、スクラロースもアセスルファムKも体内で分解されることなく、血液に乗ってぐるぐる巡るので、その影響が心配されます。実際に、脳に悪影響をもたらす可能性がアメリカの研究でわかったのです。

 2017年4月、アメリカのボストン大学の研究グループが興味深い発表を行いました。それは、合成甘味料が脳卒中や認知症になるリスクを高めるというものです。

 同グループは、マサチューセッツ州のフラミンガムという町で住民の健康について継続的に調べているのですが、脳卒中は45歳以上の男女2888人、認知症は60歳以上の男女1484人を対象に、食生活などを詳しく聞いた後、10年以内に脳卒中になった97人と認知症になった81人について分析しました。

 その結果、合成甘味料入りのダイエット飲料を1日1回以上飲んでいた人は、まったく飲まない人よりも虚血性の脳卒中やアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)になる確率が約3倍も高かったのです。

 なお、砂糖入りの飲料を飲んでいる人についても調べましたが、脳卒中や認知症との関連は認められませんでした。

 なぜ脳卒中やアルツハイマー型認知症の発生率が高くなったのかについては不明ということですが、砂糖入り飲料では影響が認められなかったことから、合成甘味料が脳の血管や組織になんらかの悪影響をもたらしたことが考えられます。

 スクラロースやアセスルファムKなどの合成甘味料が添加された食品は増え続けています。ダイエット飲料の研究と食品がそのままストレートに関係づけられるかどうかはわかりませんが、きちんと原材料名の表示を見て、それらが使われている製品はなるべく避けたほうが賢明でしょう。
(文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト)

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

1954年9月生まれ。栃木県宇都宮市出身。千葉大学工学部合成化学科卒。消費生活問題紙の記者を経て、82年からフリーの科学ジャーナリストとなる。全国各地で講演も行っている

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