韓国・文大統領、自国民が北朝鮮に”射殺&ガソリン焼き”直後に「朝鮮半島終戦宣言」演説の画像1
2018年9月に平壌で首脳会談を行う韓国の文在寅大統領(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(右)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

「朝鮮半島の平和は北東アジアの平和を保障し、世界秩序の変化に肯定的に作用する」

「そのスタートが朝鮮半島終戦宣言である」

「終戦宣言こそが朝鮮半島における非核化と恒久的平和体制の道を開く扉になるだろう」

 9月23日、米ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会(テレビ会議方式)。議場のモニターには、身振り手振りでそう語る韓国・文在寅大統領の姿があった。

 だが、まさにその演説が流れる直前、韓国政府にはにわかには信じがたい北朝鮮の蛮行の一報が入っていた。黄海上の韓国と北朝鮮の海上境界線である北方限界線(NLL)を越え、北朝鮮で発見された韓国海洋水産部の公務員男性(47)が、北朝鮮軍兵士に射殺され、遺体をガソリンで焼かれたのだ。

 中央日報や聯合通信など複数の報道によると、男性は21日に韓国側の海域で乗船中に行方不明になり、翌22日午後3時半ごろ、北朝鮮側の海域で漂流しているのを北朝鮮当局が発見。同国軍兵士が同日午後9時40分に射殺し、海上に浮いている遺体にガソリンをかけて燃やしたという。

 どのような理由があるにせよ、非武装の民間人を射殺し、火を放つ行為は平和とは程遠い。25日現在、韓国国内では文大統領や政府の事件対応の稚拙さや、事態にそぐわない国連演説を取りやめなかったことについて、批判の声が殺到している。

演説は録画だったが、大統領府は放送の2時間前に状況を察知

 中央日報インターネット版は24日、記事『文在寅大統領、北朝鮮の蛮行を見ても終戦宣言したのか…韓国大統領府「終戦宣言15日に録画」』を公開。韓国政府関係者の次のような弁明を掲載している。

「文在寅大統領の国連演説は15日に録画され、18日に国連に送られた」

「直接参加だったらその場で変更することもできただろうが、今回は修正が非常に困難な状況だった」

 一方、同記事ではこの説明に対し、次のような疑問を呈している。

「文大統領の演説は、韓国時間で23日午前1時26分に始まり、15分余り行われた。国防部は演説の約2時間前の22日夜11時頃、行方不明の公務員が北朝鮮の銃撃を受けて死亡し、遺体まで焼かれたという内容を青瓦台(編注:韓国大統領府)に報告した。青瓦台が関連事実を認知していたにもかかわらず、文大統領の『終戦宣言』の演説が行われたのだ」

 明らかに状況にそぐわない演説であるなら差し替えるなり、差し止めるなりするものではないのか。国連総会のオブザーバー資格を持つNGO関係者は次のように説明する。

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