
大型施策となった「キャッシュレス還元事業」。惜しくも6月で終了してしまったが、その覇者は、当初から大々的なキャンペーンを打ち出してきたPayPayだろう。今も数々の目玉キャンペーンを展開してユーザーを増やしつづけているが、10月からはセブン-イレブンアプリにも導入されることが決まっている。セブンは2019年7月に独自サービスの「セブン・ペイ」のサービスを開始したが、不正利用事件によりわずか3カ月で廃止に追い込まれたという苦い記憶がある。そこでセブンは他社サービスを導入する方向に転換し、晴れてPayPayが選ばれたということになる。
ビジネスパーソンにとっても利用頻度の高いセブンでのPayPay活用法を探ってみよう。
セブンアプリのおトク度が爆上がりするダブル活用法
セブンアプリは簡単な登録で会員になると、セブンで使えるクーポン券がもらえたり、サンドイッチを10個買うと1個もらえるといったキャンペーンに参加できるなど、利用者にとってはかなりおトクなアプリ。これにPayPayを連動させると、会員コードの読み取りとPayPayでの支払いが同時に行えるようになる。
これにより、会員コード提示で受け取れるセブンマイル(税抜200円の購入で1マイル還元)とPayPayの還元が同時に受け取れる二重取りが可能になる。セブンマイルは、セブン&アイグループの「オムニ7」上でさまざまな特典と交換できる。また、セブンアプリでの支払いでも利用金額や利用回数によって還元率が上がる「PayPay STEP」のカウント対象になるので、PayPay側にもメリットがあり、使えば使うほどおトクだ。
ちなみにセブンマイルはセブンアプリ以外でも、イトーヨーカドー、LOFTなどのアプリでも貯めることができる。マイルは商品だけでなく、イベントチケットや各種サービスの体験クーポンなどにも引き換えることができるので、コツコツ貯めて損はない。
セブンでの利用の一例を挙げると、100円のコーヒーを10杯、セブンアプリを提示して、かつPayPayで支払ったとする。コーヒーは1杯100円だが、アプリに30円引きクーポンが配布されているので、1杯分は70円となる。支払いは計970円。セブンマイルは200円につき1マイルたまるので、4マイル貯まる。
さらに、セブンアプリでは「セブンカフェを10杯買うと1杯無料」というスタンプラリーもあるため、コーヒーがさらに1杯無料に。そしてPayPayの還元率が1.5%だと14円分がPayPayボーナスとして返ってくる。
上記のケースだと、1100円分のコーヒーが、実質956円で買えて、さらに4マイルついてくる。約150円分もおトクだ。日常的に使うコンビニにおいて、このシステムを使うか使わないかでは恐ろしいほどの損得が発生するのだ。