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・ケース5
満席の状況で、テイクアウトの商品を座って食べている家族連れがいた。そこに外食のトレイを持った家族連れが来た。
トレイの客「私たちは外食なので、席譲っていただけないですか」
座っている客「そう言われても、今食べている最中なので勘弁してください」
トレイの客「でも、私たちは外食として消費税10%を払って買ったので、優先的に座る権利があると思います」
座っている客「わかりました。ではこれからレジで席料の2%を追加で払ってきますから。それなら問題ないでしょ」
座っている客「(レジに行き)気が変わって座って食べることにしたから、2%分の税金払うよ」
レジ係「今、混んでいますから順番をお待ちください」
座っている客「いや、ダメなんだよ。ほかのお客さんに文句言われているから、今すぐ処理してよ。それから、ハンバーグ4つとコーヒーカップ2つに、コーラとジュースのコップも店内用のものをください。返却容器を持っていないと、また何を言われるかわからないから。混んでいるから、またすぐほかのお客さんに席譲れって言われそうだから。差額いくらだっけ?」
こんなトラブルが起きると、店側は一旦テイクアウト商品を全部返品処理して、再度外食として売り上げ計上することになる。店内用容器も提供しなければならないだろう。「日本人はマナーを守りモラルもあるから、こんな事態は起きない。考えすぎだ」といわれるかもしれないが、本当にそこまで心配しなくてもいいのだろうか。
(文=垣田達哉/消費者問題研究所代表)
※拙著『一冊でわかる食品表示』(商業界)は、食品表示基準が定められている食品表示法の解説書です。軽減税率に関しては触れていませんが、食品関連事業者の方々には参考になると思います。
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