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垣田達哉「もうダマされない」

軽減税率、ギャグみたいなトンデモないトラブル多発!死ぬほど面倒くさい迷惑&紛争

文=垣田達哉/消費者問題研究所代表
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・ケース5

 満席の状況で、テイクアウトの商品を座って食べている家族連れがいた。そこに外食のトレイを持った家族連れが来た。

トレイの客「私たちは外食なので、席譲っていただけないですか」

座っている客「そう言われても、今食べている最中なので勘弁してください」

トレイの客「でも、私たちは外食として消費税10%を払って買ったので、優先的に座る権利があると思います」

座っている客「わかりました。ではこれからレジで席料の2%を追加で払ってきますから。それなら問題ないでしょ」

座っている客「(レジに行き)気が変わって座って食べることにしたから、2%分の税金払うよ」

レジ係「今、混んでいますから順番をお待ちください」

座っている客「いや、ダメなんだよ。ほかのお客さんに文句言われているから、今すぐ処理してよ。それから、ハンバーグ4つとコーヒーカップ2つに、コーラとジュースのコップも店内用のものをください。返却容器を持っていないと、また何を言われるかわからないから。混んでいるから、またすぐほかのお客さんに席譲れって言われそうだから。差額いくらだっけ?」

 こんなトラブルが起きると、店側は一旦テイクアウト商品を全部返品処理して、再度外食として売り上げ計上することになる。店内用容器も提供しなければならないだろう。「日本人はマナーを守りモラルもあるから、こんな事態は起きない。考えすぎだ」といわれるかもしれないが、本当にそこまで心配しなくてもいいのだろうか。
(文=垣田達哉/消費者問題研究所代表)

※拙著『一冊でわかる食品表示』(商業界)は、食品表示基準が定められている食品表示法の解説書です。軽減税率に関しては触れていませんが、食品関連事業者の方々には参考になると思います。

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

1953年岐阜市生まれ。77年慶應義塾大学商学部卒業。食品問題のプロフェッショナル。放射能汚染、中国食品、O157、鳥インフルエンザ問題などの食の安全や、食育、食品表示問題の第一人者として、テレビ、新聞、雑誌、講演などで活躍する。『ビートたけしのTVタックル』『世界一受けたい授業』『クローズアップ現代』など、テレビでもおなじみの食の安全の探求者。新刊『面白いほどよくわかる「食品表示」』(商業界)、『選ぶならこっち!』(WAVE出版)、『買ってはいけない4~7』(金曜日)など著書多数。

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