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カルフールに続きテスコも…一方日本にとどまるウォルマート

株式の取得金額は1円! 英テスコが日本から撤退

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 海外の巨大小売業の日本進出は、00年12月、フランスのカルフールがトップを切った。02年3月には、アメリカのウォルマートが西友に資本参加、03年7月にはテスコがシートゥを買収して日本に上陸した。世界の小売業の首位がウォルマート、2位がカルフール、3位がテスコ。世界のビッグ3が世界第2位の消費市場である日本に相次いで乗り込んできた。

 だが、彼らに日本の水は苦かった。カルフールは05年3月に撤退(8店舗はイオンが買収)。さらに今回テスコが撤退し、やはりイオンが117店舗を引き継ぐ。そこで、ビッグ3の中で1社だけ残るウォルマートがどう出るかに関心が集まる。

 ウォルマート・ストアーズの国際部門、ウォルマート・インターナショナルのダグ・マクミラン社長兼最高経営責任者(CEO)が11年9月7日、ゴールドマン・サックスが主催する小売り関連会議で、「日本における将来(展開には)には、買収も含まれている」とブチ上げた。この時から、再びウォルマートにスポットライトが当たった。

 西友の筆頭株主となったウォルマートは、05年に西友を子会社化した。しかし、同社をもってしても西友の再建は容易ではなかった。08年12月期まで7期連続で最終赤字が続いた。

 その理由は、日本の商慣習に苦戦したからだ。エブリディ・ロープライス(毎日が低価格)と呼ばれる米国流低価格路線をそのまま導入したが、各店舗の折り込みチラシの特売価格をチェックしてスーパーに足を運ぶ日本の消費者の目には、エブリディ・ロープライスはお買い得感がないように映った。

 再三、西友からの撤退観測が出たが、ウォルマートは踏みとどまった。08年に西友を完全子会社化して不採算店の閉鎖を加速。現在369店となっている。その後、エブリディ・ロープライス路線が消費者に浸透、西友の再建にメドがついたとして、日本での事業拡大のためにM&A(合併・買収)に乗り出すことに、方針を転換したのだ。西友に2500億円を投資したウォルマートの狙いは、日本の小売業を制覇することにある。

「ウォルマートの最終ターゲットはダイエー」と国内の流通業者は口を揃える。06年8月、丸紅が産業再生機構からダイエーを買収。事業パートナーとしてイオンと提携し、再建に取り組んできた。だが、10年2月期(連結)の営業収益は32年ぶりに1兆円を割り込み、初の営業赤字に転落。その後も業績は水面下をたどる。12年同期の売上高に当たる営業収益は前の期に比べて4.6%減の約8694億円、当期純損益は約113億円の赤字となった。最終赤字は4期連続である。

BusinessJournal編集部

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