意外な事実…PTAが「子供に見せたくない番組」を発表するワケ
だって、作家の立場から言わせてもらうなら、自分たちが大笑いさせてもらってきた過去のPTAが嫌う(でも子供たちは大好きな!)「俗悪バラエティー」へのご恩返しみたいな一面もあるからなあ。親が子供にぜひ見せたいような品行方正なバラエティーより、ちょっとヤバい番組に育てられてきた自負があるし。
しかし、ここでハタと考えてみた。そもそも、PTAの皆さんはなんでこんな「子供に見せたくない番組」を、毎年わざわざ金かけて調査して大発表しているのだろうか。これの意味ってあるのだろうか。
だから直接、PTAに聞いてみた。
『PTAが、子供に見せたくない番組を発表する意味っていったい何なんですか?』
※PTA本部に電話をかけた所、担当の役員でないとわからないということで、後日、調査担当の委員長さんから直々にお電話を頂いた。
担当者 あのですね、子供に見せたくない番組って、マスコミがですね、そこだけ取り上げて報道している部分が多くてですね、本来、「子どもとメディアに関する意識調査」ということで、毎年、全国調査をやっているわけなんですね。その中の一つの項目にそれが入ってるってわけなんですけど。
――あ、「親が見せたくない番組」って、いっぱいある「子どもとメディアに関する意識調査」の項目のひとつに過ぎないわけなんですか。
担当者 毎年民放連と懇談会をやるんですね。そういった中で、この(意識調査の)データを元に「子供たちに見せたくない番組という保護者の意見があります」「時間帯や内容を考えて下さい」という要望も出してるんですね。(本当はそんな番組の調査報告は少なくて、実際は)子供に見せたい番組というのが圧倒的に多いんですね。見せたくない番組というのは一部なんです。それで、青少年育成という観点から、(調査結果を)記者発表する。(その時に)そこに来た記者がまぁ「おもしろいところ」を抜粋して記事に載せてるっていうのはあるんで。子供に見せたくない番組っていうのが表に出過ぎているんですね。
――じゃあ、PTAさん的には、「そこ発表してくれなくていいよ」って感じなんですか。
担当者 そうですね。
なんと!
「保護者が親に見せたくない番組」ってPTAにとってはそんなに重要なことではなかったのだ。お話を伺ったところ、もっと「スマホの子供たちへの影響」みたいな今の子供を取り巻く環境の変化のような意識調査の部分を大々的に報道して欲しいのに、やってきた記者が「でも、こっちのほうが面白いや」って毎年書き立ててるのが「親に見せたくない番組」という部分ということらしい。