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生きづらさを抱えて仕事のミスを連発することで、自己評価を下げてしまう人も多いという。しかし、司馬氏は「自分を責めすぎるのは危険」と指摘する。
「マイナス思考に陥り、自分の失敗を責め続けると『うつ病』などの二次障害を招く危険があります。まずは自分自身の味方になってあげることが大切です。完璧を目指さず『今日は遅刻せずに出社できた』『忘れ物をしなかった』など、生活の中でほどよい目標を設定してクリアするのもポイント。目標をクリアできたら、自分をしっかりほめるようにしましょう」(同)
大人の発達障害に悩む人は、仕事や会社になじめず転職を余儀なくされるケースも多いという。もちろん、社員を管理する企業側にもサポート体制が整っていないなどの課題があり、決して当事者だけの問題ではない。より多くの人が快適に働けるためには何が必要か、社会全体で探る必要がありそうだ。
(文=真島加代/清談社)
●取材協力/司馬理英子(しば・りえこ)
司馬クリニック院長。医学博士。1983年に渡米し、アメリカで4人の子どもを育てながら、ADHDについての研鑽を積む。1997年に帰国し、司馬クリニックを開院。高校生までの子どもと、大人の女性を専門に治療を行う。主な著書に『のび太・ジャイアン症候群』(主婦の友社)、『「大人のADHD」のための段取り力』(講談社)など。
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