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2023.05.19 22:54
2015.08.25 00:10
山本康博「なぜあの商品はヒットしたのか/しないのか」
原宿・表参道スイーツ戦争勃発!なぜ世界中から人気店が続々出店?存続は困難?
リピートを意識する店舗運営
ただ、20年以上表参道に在住している筆者の経験では、「はやりはそう長く続かない」というのが現実である。このエリアは店舗の入れ替わりがとにかく激しく、すでにこぞって数多くのスイーツ店が出店しているため、存続は難しい。
さらに、似た商品の新しい店が同エリアで出店されると、もとからあった店が「もう古い」とみなされてしまい、結果的に存続が難しくなるのだ。たとえばH&Mの店舗は、商品ラインアップの回転率を高くして顧客を飽きさせない工夫を絶えず行っているが、こうした取り組みが必要なのである。リピートを意識する店舗運営こそが、「ヒットの正体」なのである。長く続く店は、その店ならではのサービスや味を必死につくり、日々改良して成長している。
筆者の持論、「ロングヒット理論」によれば、顧客に「~でいい」ではなく「~がいい」と思わせることが重要であり、新規トライアル客狙い、つまり“一発屋”志向の店は長続きしない。ヘビーユーザーを創出して優遇策を綿密に練り、熱心なリピーターを生み出す仕組みをつくり、顧客に合わせてメニューや内装などに変化を付け、常にチャレンジし顧客の期待を超える店づくりを継続していく必要がある。そうすれば、コロンバンのように何年も続く店になることができる。
強烈な個性の強い店が立ち並ぶ原宿・表参道。夏休みには、「どの店が東京オリンピックが開催される5年後に残っているのかな?」などを考えながら、一度足を運んでみるといいかもしれない。
(文=山本康博/ビジネス・バリュー・クリエイションズ代表取締役)
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