さまざまな生活雑貨が安価で手に入る100円ショップは、今や人々の生活に欠かすことのできない存在になっている。そんな100円ショップ業界でも、「ダイソー」と「キャンドゥ」とともに、大手3社といわれる有名ブランドのひとつに数えられるのが「セリア」だ。
セリアは1985年の創業以後、激動のバブル崩壊時代において、世間の倹約ムーブメントの潮流を巧みに乗りこなして成長を続けてきた。2003年に社名を現在の「株式会社セリア」に変更し、今年3月時点での店舗数はフランチャイズ店が49、直営店が1543と、すっかり一大ブランドに発展を遂げている。
さて、セリアのコンセプトは“日常を彩る。”というものだ。シンプルかつモダンなデザインを得意とし、業界でも独自のブランド力を確立しているといえるだろう。オシャレさを意識したその商品戦略は、女性のみならず、DIY好きの男性の支持をも獲得している。
とはいえ、商品のなかにはデザイン性を優先したあまり使い勝手がイマイチだったり、単純に作りが甘かったりするものも散見されるのが現実だ。そこで「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」では今回、セリアの夏アイテムを独自にリサーチ。「この夏、買ってはいけないセリアの残念グッズ」として、5つの商品を紹介したい。
PETカラフェ 1.0L/108円(税込、以下同)
暑い夏に飲みたくなるのが、キンキンに冷えた麦茶だ。ピッチャーに入れて自宅の冷蔵庫で冷やしている人もいるだろうが、ピッチャーについては、100円ショップ各社がさまざまな商品を発売している。
セリアの「PETカラフェ」も、そんな100均ピッチャーのひとつ。つるんとした美しいフォルムは、さすがセリア商品だと評価したくなるのだが、その一方、機能面では少々問題があると言わざるを得ない。
それは、注ぎ口のカバー部分である。ストッパーがついていないため、プラスチックが摩耗してくると勝手にカバーが下りてきてしまい、注いでいる途中にフタが閉じてしまいかねないのだ。また、ピッチャー本体には取っ手がないので、結露で濡れているときに持つと、手から滑り落ちてしまう危険もある。たとえそのデザインに惹かれても、購入前にはよく検討してみてほしい。