IKEA、買ってはいけない日用品5選…すぐ焦げる鍋、もろすぎる物干しハンガー

　スウェーデン由来の家具・生活雑貨を販売しているIKEAは、そのリーズナブルさとスタイリッシュなデザインが受け、日本に上陸するとたちまち評判を呼んだ。国内の店舗数はさほど多くないものの、現在も絶大な人気を維持している。

　だが、2018年度の業績はふるわず、前年から2年連続の赤字経営となっていた。その背景には、通販市場への参入が大幅に出遅れたことなどがあると指摘された。だが、翌19年度には、通販事業が少しずつ軌道に乗ってきたことで、売上高は前年比106.5％と回復の兆しが見え始めた。

　そんなIKEAだが、リーズナブルな値段ゆえか、なかには難点ばかりが目立つ商品もある。そこで今回「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」では、独断と偏見により、IKEAの買ってはいけない日用品5選をピックアップした。

ANNONS（ステンレススチール鍋）／799円（税込み、以下同）

　シンプルですっきりした印象のステンレススチール鍋。キッチン周りの必需品のためか、よく売れているそうなのだが、一部の購入者からは、その不便さを訴える声も挙がっている。

　具体的には「焦げやすい」「一度焦げると完全に落とすのは不可能」などと指摘されており、どうやら見た目を美しく保つのが難しいようだ。

　さらには「弱火で使っても取っ手部分が熱くなり、素手では持てない」「たまにプラスチックが焦げたような不審なにおいがする」といった体験談もある。調査班でも検証してみたところ、確かに一度の使用で底は茶色く変色してしまい、取っ手も非常に熱くなった。手頃な価格で、ファッショナブルな商品ではあるのだが、鍋は普段使いするアイテムだからこそ、より慎重に選んだほうがいいだろう。

布団カバー／1990円～

　ほかにない洗練されたデザインが魅力のIKEAの商品。布団カバーにおいてもその持ち味をたっぷり生かし、北欧独特のテキスタイルを使ったものが多く、種類も豊富で魅力的なのだが、購入の際は注意が必要だ。

　というのも、冒頭で触れたようにIKEAはスウェーデンが発祥なので、布団カバーのサイズも、日本のものとは異なる場合がある。商品を買い、意気揚々と帰宅したはいいが、いざ手持ちの布団に取りつけようとするとサイズが合わないなんてことも起こり得る。こうした失敗を防ぐためには、事前に布団のサイズを念入りに調べておくか、ベッド周りのアイテムをすべてIKEAで統一するべきだといえる。

TREBE（竹箸）／129円

　こちらは竹素材の落ち着きのあるボディをベースに、華やかな装飾が施された箸。4膳セットで129円と、さすがイケアだと賞賛すべき安さなのだが、用途によっては「買ってはいけない」商品である。

　実はこの竹箸、食事に使うにしては少々長すぎる感があり、手が小さい人にはフィットしにくい。また、箸先も太いため、細かいものをつかむのは至難の業だ。

　もっとも、口コミによれば、菜箸として使うには最適な商品とのこと。食事用の箸を買い替えたい人にはおすすめできないが、先述したように4膳セットなので、キッチンに菜箸をたくさんストックしておきたい人なら買ってもいいかもしれない。

BYSA（物干し用ハンガー洗濯バサミ38個付き、透明）／499円

　生活の必需品ともいうべき物干し用ハンガー。こちらの商品は、透明なプラスチック素材でできているためスタイリッシュに見えるが、「洗濯バサミが外れてしまいやすい」「購入後に家で開けてみたら、すでに破損していた」など、そのもろさが気になる人が多いようだ。

　また、あるユーザーの話によると、買って半年たった頃から次第に洗濯バサミが取れ始め、最初は38個あったのに、1年後には8個しか残ってなかったという。調査班でも実際に使ってみたところ、現状では普通に働いてくれているが、洗濯バサミの挟む力が弱い点がかなり気になる。これでは洗濯物が風に飛ばされないか心配になってしまうため、やはり「買ってはいけない」といえる。

HEMNES（ベッドサイドテーブル）／6999円

　一見するとおしゃれなベッドサイドテーブル。就寝前のひとときを楽しみたい人は、ひとつ買っておけば飲みかけのコーヒーや小さめの間接照明を置いておけるので、損はないはずだ。

　しかし、引き出しが付いているにもかかわらず、取っ手を引くと途中でガツンと引っかかり、半分程度しか開かないのがネック。木目が重厚感を醸し出している素敵なデザインの商品なので、ただ物を置くためだけに使うなら支障はないものの、収納も兼ねたいという人には不向きだろう。

　根強いファンを抱えるIKEAだが、誰もが手を出しやすい価格で販売しているだけに、一部の商品は使い勝手がイマイチなのも事実のようだ。とはいえ、用途や工夫次第ではカバーできることもある。今回の記事も参考にしつつ、ぜひIKEAでのショッピングを楽しんでいただきたい。
（文・取材＝「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio）