芸者ガール志望者増殖中? 職業体験ツアーが女子に人気のヒミツ
また、先の新生銀行の調査で「アフター5の状況」を聞いた結果が、下の通り。
12年現在、サラリーマンの1カ月の飲み代は、平均で6000円台。さらに1回あたりの飲み代は、2860円と、なんと3000円を切る。これではそうそう、キャバクラにも通えないだろう。
ところが。
水商売が未曾有の不況に見舞われるなかで、いま「芸者ガール」に憧れる女子、が増殖中なのだ。
もっとも、キャバ嬢ブームの頃のように、全員が「本気で芸者になりたい」「芸者業に転職したい」と考えているわけではない。
たとえるなら、職業体験のテーマパーク「キッザニア」の大人版。短期間、芸者さながらの体験をし、「もし機会があれば、転職してもいいかも」ぐらいのニュアンスだ。
例えば、(合)仕事旅行社が企画・運営を行う「仕事旅行」。「見たことない仕事、見に行こう。」をキャッチコピーに、プロの指導を受けながら職業体験できる日帰りツアーを企画・運営する。
参加者は女性が約7割、中心は20代半ば~30代の若い女性、とのこと。体験できる仕事は、ネイル職人やバリスタ、やきいも屋など幅広く、全部で60ほど(12年12月現在)。
なかでも人気プランの1つが、「芸者になる旅」だ。
定員は3人、参加費用は1万6000円~2万1000円と日帰りの割に安くはない。だがその分、20~30代女性が「おっ!」と乗り出すほど、内容が充実している。
具体的には、東京・墨田区の向嶋墨堤組合に属する置屋、「幸梅福」を訪問。芸者の仕事概要のレクチャーを受け、普段は花柳界関係者しか入ることのできない置屋や見番、料亭を見学する。
また、芸者の基本的な礼儀作法や、着付けやメークも学べる。いわゆる「女子力アップ」にも役立つ、というわけだ。
さらに、職業体験とはいえ、当日の状況によっては「見習い芸者」として、実際にお座敷に出て、接客をすることもある。
そしてなんと、芸者体験に参加した後、本当に「私、芸者になります」と転職した女性までいるそうだ。仕事旅行社のサイトでも、フツーのOLから一転、芸者ガールに転身した女性・渡邊幸子(芸名:れん)さんが紹介されている。