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その結果、トウモロコシは現在、米国人が普通に食べるあらゆる食品に使われるようになりました。コーンで育った牛肉のハンバーガーとコーン油で揚げたポテトを食べ、異性化糖入りのコーラを飲むといった具合です。そこで多くの研究者が、動物実験やヒトの研究から、肥満、糖尿病、メタボリック症候群など、異性化糖の健康への害を報告し、米国では大きな社会問題になっています。
果物そのものを食べることが鍵!
ところで、果物をフルーツジュースで代用していませんか? ジュースは、果物、野菜などの汁でビタミンやミネラルを含みますが、食物繊維が残っていません。
2013年、ハーバード公衆衛生大学院の研究者らが、84年から08年の間に計18万7382人を対象とした大規模疫学研究の結果を報告しました。結果は果物そのもの、特にブルーベリー、ブドウ、リンゴなどを、毎週少なくとも2回食べている人は、1カ月に1回しか食べない人と比べて、23%も2型糖尿病のリスクが減少。逆にフルーツジュースを毎日1杯以上飲む人は、2型糖尿病のリスクが21%も増加しました。さらに週に3杯のジュースを果物に交換すると、糖尿病のリスクが7%減少することがわかりました。
つまり、新鮮な果物を食べることは糖尿病の予防になりますが、フルーツジュースを飲んでいると糖尿病のリスクが高まります。ちなみに、米合衆国農務省(USDA)によると、生オレンジジュース1カップ248グラムには、20.83グラムの糖分が含まれています。角砂糖にすると5~7個に相当します。
みなさんも、ぜひ色とりどりの果物をもっと積極的に食べてくださいね。何を隠そう面倒くさがりやの私ですが、調理なしでそのまま食べられる果物は、本当にありがたいヘルシーな食品なのです。
(文=大西睦子/内科医師、医学博士)
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