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2023.06.09 22:36
2016.09.01 00:12
新見正則「医療の極論、常識、非常識」
絶対にバレない最強のドーピング方法?検査スルーできるレベルなら許されてもよいのか
常識君が質問します。
「では持病があって、また突然の病気になって、治療のために必要とされる薬物も、ドーピングに抵触するときは摂取してはならないという主張なのですね。それでは病気を持っている人にとってはアンフェアなので、あらかじめ申告しておくとドーピングに反する薬物でも投与できるものがしっかりと明示されています」
これを受け、非常識君はこうコメントします。
「病気の時に摂取して良いなら、健康なときに摂取してもそれほど問題ないように思えます。つまり摂取する量の問題ですよね。そうであれば飲酒運転の検査と同じように、陽性にならない範囲であれば、実は使用してもよさそうに思えてしまいます」
常識君がまとめます。
「スポーツはフェアであることが大前提です。ですから、資格試験などでカンニングが行われていれば、カンニングをしない人は馬鹿をみます。でも、カンニングを厳格に罰していれば、そして適切に摘発できれば、カンニングをしないことが当然となります。大切なことは、みんながドーピングをしない、してはいけないという共通認識をもつことだと思います」
ドーピングも考え始めると奥が深いですね。
(文=新見正則/医学博士、医師)
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