お正月が終わって、“非常識君”、“極論君”、そして“常識君”はみな少々太りました。そこで、朝から運動をしようという話になりました。
そこで、極論君は、「痩せるために運動をするのだから、朝食は抜きで、有酸素運動、つまり走ったり、水泳をしよう」という主張です。一方で、非常識君は、「どうせ運動をするのだから、朝はしっかり食べて、そして十分な運動をしたほうが身体にはいい気がする」という意見です。
常識君がコメントします。
「少なくとも、朝起きてすぐに運動を始めるのであれば、水分は十分に摂ったほうがいいでしょう。そしてペットボトルなどを持参して、のどが渇く前に水分補給をすべきです」
その常識君の意見に、極論君も非常識君も反論はないようです。
そして、常識君が続けます。
「まったく走ったことがない人が、突然ランニングを始めることは極めて危険です。膝の故障などを高頻度で招きます。散歩はどちらかの足が常に身体を支えています。ところがランニングは身体が宙に浮く時間があります。そして着地の時に、体重の3倍近くの力が膝にかかるともいわれています。ですから、まず散歩からはじめて、そして軽いジョギング、そしてランニングへと進むことが怪我をしないためには大切なプロセスです。
あまりにも体重が重い人、また膝への負担を軽減する必要がある人にはプールが最高です。プールで泳ぐのではなく、水中を歩くのです。できれば胸まで水があるプールが最適です。浮力が働くので、足、膝、腰への体重の負担を相当軽減できます。またプールがどうしても苦手な方は、体重をお尻で支える運動を選ぶべきです。ジムなどにある移動しない自転車やボートを漕ぐような運動は、お尻で体重を支えていますので、下肢への負担は相当楽になっています」
この常識君の意見にも、極論君も非常識君も反論はないようです。
長続きして、怪我をしないで痩せる運動
そこで、極論君が非常識君に質問です。
「糖質は1グラムで4キロカロリー、タンパク質も1グラムで4キロカロリーです。そしてもうひとつの三大栄養素である脂質は、1グラムで9キロカロリーです。まず、30分のランニングでどのぐらいのカロリーが消費されるか、ぜひジムなどのマシンで体感すべきです。通常、相当速く走っても30分では300キロカロリーがいいところでしょう。30分の運動で、おにぎり2個弱ですよ。1時間も走って、やっと大きなメロンパン1個分といった具合です。ですから、朝食を十分に取ってから運動をするというのは、減量という意味では効果が薄いと思います」