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2023.07.02 13:27
2017.02.08 00:02
田中俊之「生きづらい中年男のための処方箋」
未婚男性の8人に1人が「生涯独身」を宣言…「なぜ(わざわざ)結婚したの?」と問われる時代に
中年独身は不幸?「結婚=幸福」イメージの崩壊
中高年男性向けの雑誌やウェブサイトには、しばしば年を重ねた独身男性の悲惨な生活に関する記事が掲載されている。シングルの男性を見下して、優越感を抱いている限りは、たとえ自分自身の結婚生活が空虚であったとしても、その現実から目をそらすことができる。
換言すれば、こうした記事に需要があるのは、「未婚=不幸」とあおらなければならないほど、「結婚=幸福」というイメージが崩れつつあるからだとも考えられる。
結婚が「当たり前」だった時代には、既婚者は未婚者に「どうして結婚しないの?」と気軽に問うことができた。しかし、結婚と幸福を簡単に結びつけられず、自分の意思で独身を選んだり離婚したりする男女が増えた現代では、既婚者が未婚者から「どうして、わざわざ結婚なんてしたの?」と聞かれる可能性がある。その際の答えが「結婚するのが当たり前だから」では、あまりにもむなしい。
既婚の中高年男性は、この機会に自分が結婚した理由について、ゆっくりと考えてみてはいかがだろうか。
(文=田中俊之/武蔵大学社会学部助教)
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『不自由な男たち その生きづらさは、どこから来るのか』 男は不自由だ。子どもの頃から何かを成し遂げるべく競争するように育てられ、働くのが当たり前のように求められてきた。では、定年を迎えたら解放されるのか。否、「年収一千万の俺」「部長の俺」ではなくなったとき、「俺って何だったんだろう」と突然、喪失感と虚無感に襲われ、趣味の世界ですら、やおら競争を始めてしまうのだ。本書は、タレント・エッセイストとして活躍する小島慶子と、男性学の専門家・田中俊之が、さまざまなテーマで男の生きづらさについて議論する。男が変わることで、女も変わる。男女はコインの裏表(うらおもて)なのだ。
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