ブームを巻き起こしているソロキャンプ。「ヤフオク!」では必要なグッズを定価より安く購入できることも多いため、予算を抑えてアイテムを取り揃えようと思っている人は要チェックだ。しかし、使用目的や使用時期を深く考えず、値段に釣られて購入すると後悔するケースも。今回は、ヤフオクで買ってはいけない秋のソロキャンプグッズを見ていこう(各種情報は調査時点)。
1人用超軽量ULダブルウォールテント
当然ながら、ひとりですべての荷物を持ち運びしなければならないソロキャンプでは、荷物は最小限に抑えたいところ。その点、こちらのダブルウォールテントは総重量775gと超がつくほどの軽量を誇り、コンパクトに折り畳める仕様のため、うってつけのアイテムといえるだろう。
しかし、その軽さと引き換えに防寒性はあまり高くないため、寒い夜に使用するのは不安が大きい。日が差している昼間はまだしも、夜になると驚くほど冷え込む秋キャンプには不向きといえるかもしれない。
さらに、秋雨前線の発達に伴い、秋キャンプでは突然の雨に対する備えも重要になってくるが、残念ながら本製品は防水性も万全ではない。上記の点を考慮すると、秋のソロキャンプ向けのアイテムではないだろう。
DOD ジャケシュラ
就寝前にはジャケットとして、就寝時には寝袋として使うことのできる2WAY仕様のアイデア製品。火の粉が当たっても穴の開きにくいコットン100%生地を使用しており、焚き火の近くで着用しても安心だ。
ジャケットとしては上々の機能を果たしてくれる本製品だが、寝袋単体として見ると、他の製品に見劣りしてしまうのも事実。脚部分のパーツをファスナーでつなげることで腰から下は密閉した状態になるが、袖部分にはファスナーが付いていないため、終始ポケットに手を入れた状態でいるか、手袋をしないと、手がかじかんで気温の低い夜は眠れないだろう。
寒さ対策が肝になってくる秋のソロキャンプでは、本製品を着用した上で別の寝袋を使用するのがベターだろう。
FLORENCE MACHINE CO社製 フローレンスオイルストーブ
レトロな見た目が魅力のこちらのストーブは、100年近く前にヨーロッパやアメリカで使われていた正真正銘のヴィンテージ品。火を灯せば、雲母ガラス越しに見える美しい炎が揺れ、ソロキャンプで味わうことのできる夜の静けさを一層格別のものにしてくれるだろう。
雰囲気のある見た目が魅力の本製品だが、火力は弱く、湯を沸かすにもかなりの時間がかかり、暖を取ることも難しい。機能面で過度に期待すると、痛い目を見そうだ。さらに、繊細に扱わないと破損の恐れがあり、修理ができないという点もマイナスポイント。残念ながら、ランプ代わりに使う程度にしておいた方が良さそうだ。
焚き火テーブル用パーツ2点&小物用ラック3段
秋のソロキャンプにおいて、焚き火の準備や食事をする際に便利なテーブルとサイドラックのセット。かと思いきや、出品されているのはサイドラックとテーブルに取り付けられた2点のパーツ(サイドバーとステンレスラック)のみ。
ヤフオクに限らず、オークションサイトでは、ザッと写真を見ただけで商品説明をろくに読まずに購入すると、届いたときに「思ってたものと違う!」という事態も起こり得るので、落札時には注意が必要だ。
もちろん、焚き火用のテーブルをすでに持っている人が購入する分には問題なく、利用の幅を広げてくれる便利なアイテムであることは言うまでもない。
ALTIZURE ポータブル電源
スマホやノートパソコン、デジカメやタブレット端末までをも同時に充電することができる、便利なポータブルバッテリー。ソーラー充電が可能で、もしものときは警報ライトとしても使えるので、防災用品としても活躍する一品だ。
ハードなキャンプを行う際には「もしもの備え」として心強い本製品だが、自然の中でまったりとひとりの時間を楽しむソロキャンプにおいては無用の長物になるどころか、あまりにも便利なので電化製品に依存してしまいかねない。
スマホと向き合う時間を減らし、ネットから距離を置いてひとりだけの時間を楽しむソロキャンパーにとって、ある意味で魅力に乏しいアイテムといえるかもしれない。
優れたアイテムから用途に乏しい残念なアイテムまで、多様なソロキャンプグッズが出品されているヤフオク。玉石混合のアイテムの中から自分に合ったものを選び出し、“お得に、楽しく”秋のソロキャンプを満喫してみるのも良いかもしれない。
(文=清談社)