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電通過労死事件に学ばない日本社会…長時間労働を容認し続ける原因はどこにあるのか

文=ヘルスプレス編集部
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労働時間に対する意識に世代間の差も浮き彫りに

 ちなみに業種別の平均残業時間がもっとも多かったのは「運輸業」の33.6時間、休日出勤があると答えた人が最も多かったのは、「教育・学習支援業」の52.4%だった。

 また、今回の調査は労働時間に対する意識の世代ごとの差も浮き彫りにしている。

「給料が少なくてもプライベートの時間を確保できるほうがよい」と考える人は全体では62.4%だが、世代が上がるごとに割合が下がり、50代男性では「労働時間が長くても給料をもらえるほうがよい」と考える人の割合と、ほぼ拮抗している。「労働時間が長くても、やりがいが多いほうがよい」と考える人の割合も、50代男性でもっとも高くなるという結果になった。

 50代といえば、若い頃にバブルを経験した世代。そんなバブル世代からすれば、仕事のやりがいよりプライベートの時間を重視する若者世代が嘆かわしく感じられるかもしれない。

 しかし、「自分の時間も持てないほどに働くのが正しい」という考え方が、多くの過労死事件を生む土壌となってきたのも確かなのだ。

 ちなみに、本調査の回答者に「自身の心身の健康に支障をきたすと感じる1カ月の残業時間」を聞いたところ、その平均は「46.2時間」だった。この時間を遥かに超える残業時間で働いているという人は、そろそろ自分の働き方を見直すべき時期にきているといえそうだ。
(文=ヘルスプレス編集部)

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