ビタミンCも強力な抗酸化物質ですが、タバコを吸うとニコチンがビタミンCを奪ってしまうので、喫煙はやめたほうがいいでしょう。そして、朝食はビタミンCをたっぷり摂取できる果物だけにするのがいいでしょう。果物は、人間にとってもっとも消化がたやすい食べ物ですから、ほかの食品と一緒に摂ってしまうと、消化のスピードが違うため胃の中で混乱が起きます。消化が進んで胃から腸へ移行しようとする果物が、移行できずに胃の中で発酵してしまったり、果物のアルカリ成分が胃酸の働きを弱めてしまうことで雑菌が繁殖し、最悪の場合腐敗が起きることも考えられます。
したがって、果物はなるべく朝、しかも単体で食べることがいいのです。「ランチまでにおなかがすいて困る」という人は、ドライフルーツやナッツ類を少し食べるといいでしょう。ドライフルーツやナッツには、ボロンと呼ばれるミネラルの一種が含まれていて、これが脳の働きに非常に良い影響を与えることがわかっています。ドライフルーツの中では、アンズがおすすめです。アンズは全食品中、もっとも高濃度にカロテノイド(抗酸化物質)を含んでいるといわれています。
加齢臭を出している人は、自分では気づかないかもしれませんが、周りはけっこう不快な思いをしたり、迷惑を被っています。食習慣を変え、過酸化脂質をなるべく摂り込まないようにして、加齢臭が出るのを未然に防いでください。
ちなみに、居酒屋でレモンサワーをオーダーし、添えられているレモンを搾ったり割りばしなどで突ついて汁をサワーの中に出そうとしている人を見かけますが、やめるべきです。そのレモンが、国産のオーガニックであればその限りではありませんが、アメリカあたりからの輸入品だとすれば、それは自殺行為に等しいです。輸入レモンは、ポストハーベストといって、強力な防腐剤、防カビ剤をたっぷり噴霧してから輸送されます。これが猛毒なのです。むしろ、「レモンはいらないから入れなくていいよ」と店のスタッフに伝えたほうがいいでしょう。
ついでに、家庭で揚げものをした後、揚げ油を取っておいて何度か繰り返し使うということも絶対にやめてください。すごい勢いで過酸化脂質が増えてしまうので、これまた自殺行為といっていいほどだからです。揚げものがなければ食事が構成できないような食習慣自体を見直してほしいものです。揚げものなどなくても、十分に豊かな食卓になりますし、むしろ家庭料理はそうあるべきです。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)