先週末に引き続き、今週末も日本は全国的に台風による悪天候に見舞われると予想されている。そこで、気象情報提供会社ウェザーマップの気象予報士・原田雅成氏に解説してもらう。
北海道胆振東部地震の被災地は要警戒
大型で強い台風25号は4日(木)、宮古島近海から北寄りに進みました。沖縄では海上を中心に非常に強い風が吹き、猛烈なしけとなりました。また、前線の影響で九州から関東の広い範囲で雨が降りました。
この台風は、5日(金)未明から明け方にかけて強い勢力で沖縄地方にかなり接近する見込みです。暴風や高波、高潮に厳重に警戒し、大雨にも警戒してください。奄美地方や九州南部でも暴風や高波、大雨に警戒が必要です。
台風はその後、5日には東シナ海を北上し、6日(土)には北東に進路を変えて西日本に接近、7日(日)に日本海から北日本に進む予想になっています。九州北部では6日午前中に風速25メートル以上の暴風域に入る見込みです。暴風やうねりを伴った高波に警戒してください。
7日は、北日本の日本海側を中心に暴風や大しけとなるでしょう。また、前線の影響で6日には雨が降り始め、台風の接近する7日にかけて大雨になるおそれがあります。土砂災害や河川の増水、低い土地への浸水などにも警戒が必要です。特に、先月の北海道胆振東部地震で被害の大きかった地域では、土砂災害などに一層の警戒が必要となります。
台風の接近・通過に伴って、その他の地域でも広い範囲で強風が吹き荒れるおそれがあります。また、九州や四国、紀伊半島、東海では7日にかけて太平洋側を中心に雨が続く可能性があり、大雨にも注意が必要です。日本海を進む台風に向かって乾燥した強風が吹く日本海側では、火の取り扱いにも注意が必要となります。
この台風は、8日(月)の体育の日には日本の東に抜ける予想になっています。そのため、8日は全国的に天気は回復に向かう見込みです。ただ、北日本では台風の吹き返しの風によって海上を中心に強風や高波のおそれがあり、引き続き注意が必要です。
(文=編集部、協力=原田雅成/ウェザーマップ所属気象予報士)