日焼け止めは、感触と香りを重視して選ぶべし
花粉と並んで、春になると悩まされるのが紫外線だ。岡部氏は、「春先がUVケアアイテムを選ぶのに最適な季節です」と話す。
「日焼け止めなどのUVケアグッズは、毎年ちょうど3月頃に新製品が出始めるので、効果の高い最新アイテムが見つけやすいんです。今年はみずみずしいクリームタイプの日焼け止めがトレンドで、多くのメーカーが出しているので、日焼け止め特有のこってりとした感じが苦手な人も、自分好みの商品を選びやすいと思います」
最近の日焼け止めの進化は、テクスチャーだけではない。トーンアップ効果を持つ商品や、スプレータイプで塗り直しがしやすい商品、さらには独特のニオイが改善されフローラルな香りがする商品など、非常に使いやすいアイテムが増えているという。
「化粧水や乳液を選ぶ際は、使い続けたい感触と使用感かどうかが重要なポイントですが、それは日焼け止めでも同様です。とくに、快適に使い続けるために、自分好みの香りであることはとても重要です。苦手な香りを我慢して使い続けるのは、ストレスを感じますし、肌にも良くありません」
岡部さんは、「良い香りは、肌にも良い影響を与えます」と、肌と香りの関係性についてこう語る。
「良い香りを嗅ぐことは、気持ちを落ち着かせ、ストレスを軽減させる効果があります。春は環境が変化する季節なので非常にストレスを感じやすく、それがゆらぎ肌の原因にもなりますが、化粧品が持つ香りの力を借りて気分をリフレッシュするのも良いと思いますよ」
忙しいビジネスパーソンであれば、スキンケアと同時にストレスマネージメントも行えるというのは、一石二鳥だろう。
「香りを楽しむ化粧品という観点で言えば、フェイスパックはおすすめです。商品ごとにさまざまな香りがあるので、気分によって違った香りを楽しむことができますし、フェイスパックというスペシャルケアが、リラックス効果を生みストレス解消につながります」
とはいえ、化粧品の香りが苦手な人もいるだろう。そういう場合には無理して好みの香りのコスメを探す必要はなく、無香料のアイテムを選び、フレグランスやアロマといったアイテムで自分の好きな香りを楽しむのがおすすめだ。
春はなにかと肌トラブルに悩まされがちな季節だが、化粧品を味方につけ、つらい花粉や、新環境によるストレスを乗り切ろう。
(文=ますだポム子/清談社)
●取材協力/岡部美代治(おかべ・みよじ)
ビューティーサイエンティスト、化粧品開発コンサルタント。山口大学で生物学を学ぶ。(株)コーセーや(株)アルビオンでの研究、商品開発、マーケティングを経て、2008年に独立。商品開発アドバイスや美容教育アドバイスなどを行うほか、講演、セミナー、メディアへの出演など様々な場で深い美容情報を発信している。