純正品の充電ケーブルが使いすぎで千切れかけて買い替えようというときや、自宅の複数の場所に充電ケーブルを置いておきたいというとき、出先の緊急時に充電できるように持ち歩きたいというときなど、充電ケーブルを買い足すことも多いだろう。
コンビニなどでも純正品と同レベルのものは買えるが、値段が1000円以上するものがほとんど。そのため1つ108円という破格の安さを誇るダイソーの充電ケーブルに、惹かれてしまう人もいるはず。だが、安さに対してのリスクが大きいことも忘れてはならない。
まず気をつけたいのが、ダイソーをはじめとした100円ショップのほとんどの充電ケーブルは、純正品やコンビニで買えるケーブルと違い、PCとの同期機能がないという点。つまり充電はできても、ガジェット内部のデータ(画像や音楽など)をPCに移したりはできないのである。
次に気をつけたいのが接続する端子部分。ガジェットの端子の種類によっても異なるが、たとえばアップル製品は充電ケーブルのどちらの面を上にしても挿し込めるが、正常に充電できるのは「UPSIDE」と書かれた面を上にしたときのみということが多い。逆向きで挿してしまうと破損や事故の原因につながる可能性があるというのだ。
また、これもアップル製品の充電での話だが、いわゆる“アップルのお墨付き”ともいえる基準の「MFi認証」がないのである。そのため、万が一このダイソーのケーブルを使用してiPhoneやiPadが故障してしまった場合、自然故障とは認められず、保証期間内でも有償修理となる可能性があるとのことだ。注意してほしい。
安くて便利な100円ショップは、間違いなく消費者の強い味方だ。しかし、必ずしも完璧な商品ばかりでないこともしっかり認識しておきたい。購入した商品が使い物にならないだけならいいが、充電ケーブルなどは高価なガジェットの故障の原因になってしまう可能性もゼロではないため、きちんとした選定眼を身に付けることが大切だ。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)