毛通れません/108円
本来ならお掃除シーンで活躍するはずだった商品を、もうひとつ紹介しよう。それは「毛(もう)通れません」と命名された、お風呂場用の排水口フィルターだ。ずいぶんと自信たっぷりのネーミングだが、実際のところは排水口に固定しにくいという、かなり大きなデメリットを持っている模様。
この商品は基本的に、細いプラスチック製のピンを排水口中央の溝に差し込むことで、フィルターの移動を防ぐ仕組みになっている。しかし中央に溝がないタイプの排水口では、他の中途半端な場所にある溝に差し込むしかなく、水圧が強いと、横に簡単にズレてしまうのだ。
一方、排水口と床に段差がない場合は、流れていく毛が横から滑り込んでしまい、思うように毛を確保することができないのもマイナスポイント。また、排水口と壁の距離が近いお風呂場ではフィルターをハサミで切ってサイズ調整しないとうまくハマらず、この作業を面倒に思う人もいるだろう。「毛通れません」、もしかしたら名前負けしてしまっている商品かもしれない。
泡立ちポンプボトル 350ml/108円
続いては「泡立ちポンプボトル 350ml」。ワンプッシュするだけで泡立った洗顔料やシャンプーが出てくるアイテムなので、非常に重宝するかと思いきや、意外にもユーザーからは不評のようだ。
まず、ポンプの空気穴の分だけボトルのスペースを空けておかねばならない仕様上、350mlという容量は見た目以上に少なく感じる。おまけにポンプのチューブが短く、四隅まで届かないため、中身を最後まで使い切るのが難しいという課題も。
これに加え、もし空気穴に洗剤が入り込んでしまうと、ポンプをスライドさせる潤滑油がはがれてしまい、破損につながる恐れもあるという。「しょせんは108円」と割り切るならともかく、買い物上手を目指したいのであれば検討が必要だろう。
spice bottle 7 hole/108円
最後の商品は「spice bottle 7 hole」だ。レンガ状の外装が施された容器に、お好みのスパイスを詰め替えて使用すればオシャレなキッチンを演出できるという人気商品ではあるのだが、待ったをかけておきたい。
第一のツッコミどころは、この容器のウリであるはずの外装で、レンガの隙間の目地には、使っているうちにどうしても汚れが溜まりがちなのだ。
そしてもうひとつ、容器の口に大きな問題点がある。出っ張った部分を押し込むと、フタがテコの原理で開くつくりになっているのだが、浮いたフタが視界をさえぎってしまい、スパイスをふりかけるときにどれくらいの量が出ているのか見えづらいのだ。これは料理をする人にとって、結構なイライラポイントのはず。
セリアの商品はオシャレで高品質なものが多い印象だが、必ずしもすべてがそうとは限らないらしい。108円という低価格に高望みしすぎているのかもしれないが、できることなら“地雷”を踏むのは避けたいもの。良品かどうかを見極められるようになれば、100円ショップでの買い物はより楽しくなることだろう。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)