26日に放送されたバラエティ番組『ジョブチューン~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!SP』(TBS系)内で、大手ファミリーレストラン・チェーン「ロイヤルホスト」の人気メニューのひとつである「パンケーキ」(税込495円)を、一流シェフなどが審査するという企画が放送され、審査員7人中6人が「不合格」というジャッジを下したのだが、ネット上では「ロイホ」ファンから番組内容に対し批判が続出。Twitter上では「ロイホ」「パンケーキ」というキーワードがトレンド入りするなど炎上状態となってる。『ジョブチューン』では今年1月にも「ファミマのツナマヨおにぎり」騒動が起きていただけに、番組の企画内容に批判も寄せられている。
今回、ロイホの「パンケーキ」について審査員のシェフたちから特に指摘されていたのが「古いかたちにこだわりすぎ」「家でも焼けるんじゃないか」「今どきではない」という主旨の内容で、「オーソドックス過ぎる」という点が低評価につながったようだ。出演したロイホ社員は神妙な面持ちで「改良の余地があるのであれば、取り組まないといけない」と発言したのだが、これに対しTwitter上では次のような声が続出している。
<私が愛してやまないロイホのパンケーキが、どこぞの馬の骨とも知れないシェフに、超絶見当外れのダメ出しを受けて侮辱されていたので、もう番組打ち切りにして欲しいほど怒り狂ってる>(原文ママ、以下同)
<ロイヤルホストのパンケーキはマジで安い、美味い、ボリューム感ありで最強だからな アレをこき下ろすのはさすがに無理がある>
<ロイホのパンケーキでいいんです!!! 検討なんかしないで変わらないで欲しい>
<ロイヤルホストのパンケーキを30年以上食べてきた私からすれば、ロイヤルホスト以上のパンケーキは存在しない>
<ロイヤルホストは絶対味を変えないでほしい>
<ロイヤルホストのパンケーキの大ファンなので、ジョブチューンを見てかなり不快な気分だけど、ロイホにはこんな不当なジャッジに怖けずにロイホの味を守ってほしい。あと、ロイホはいつ行っても接客がホテルのように完璧なので、ファミレスだとは思っていない>
<ロイヤルホストを利用する人でロイホのパンケーキって言ったらあのパンケーキなのだから変えてしまうのは逆に勿体ないと思う>
<高い材料使えば何でも美味しく作れるんだから、限られた経費で美味しく作れる技術力を称賛してこそだろう>
<古臭くて不合格とか信じられん!今の流行りのふにゃふにゃパンケーキより、昔ながらの硬くて焼色のついたパンケーキが好きな俺みたいなやつもいるから>
企業努力の賜物
こうした声について、外食企業関係者はいう。
「昨今のパンケーキブームで主流のパンケーキは、生地にバターやチーズ、メープルなどを練り込み、メレンゲ状態から焼いてフワフワで厚い仕上がりのもの。一方、ロイヤルホストのパンケーキは従来からある、いわゆるホットケーキ風のもので、確かに『今どきではない』といわれれば、そのとおりでしょう。ただ、同じ味のものを誰でも家で焼けるか? といわれれば、それは難しく、なんといっても、このクオリティのものを500円以下で提供できているというのは、まさに相当な企業努力の賜物。パンケーキ専門店だと1000円以上のメニューがザラなだけに、手間なくワンコインでこのクオリティのパンケーキが食べられるというのは、全然“買い”といえる」
ロイホのパンケーキといえば、3枚重ねの薄いパンのうえに白いマーガリンが小さな山状で載せられ、その上からシロップをかけるスタイルで知られている。番組内では、審査員から『3枚重ね』であることに疑問が呈されたり、マーガリンとシロップを生地に混ぜ込んでおくべきだと指摘されるシーンもみられたが、これについてもTwitter上では次のような反論が数多く寄せられている。
<一枚づつメープルシロップとバターをしみこませてから重ねて食う。確かに分厚い一枚よりも膨らみがあり美味しい>
<バターを練り込めとか言われてたけど、自分で塗るからいいんだよ>
<大好きだから酷評されたのすごく悲しかった あの味が、厚みが、3枚なのが嬉しいんです>
<ロイホのパンケーキで味云々じゃなくて何で3枚重ねてるんですか?って質問はさすがに意味分からんかった。そんなんバイブス上がるからに決まってる>
<「メイプルシロップとバターを入れたいなら生地に混ぜとけ」とコメントしたという料理人は、客がパンケーキに何を求めているのか、てんでわかっちゃいねえと思った>
<世の中パンケーキパンケーキ言ってる中でレガシーなホットケーキスタイルあえて続けてんだろうがっ!なんで3枚重ねか?見た目良くてボリュームあるだろ野暮なこと聞くな>
<ロイホのパンケーキの薄焼きタイプ3枚重ねを批判してた料理人、帝国ホテルのパンケーキ見ても同じことを言えるのかなあ>
ファミマ「ツナマヨ」騒動
前出の外食企業関係者はいう。
「マーガリンとシロップをあらかじめ生地に練り込むのと、あとから客が自分でパンの表面に広げて食べるのとでは、味も食感もまったく変わってくるので、練り込むスタイルにしたり、薄切り3枚から厚切り1枚のかたちに変えたりすれば、ファンから非難が噴出するのは必至。
ロイヤルホストのパンケーキは、3枚のパンの表面に一枚ずつ客が自分でマーガリンとシロップを広げて、それを何枚も重ねて『ひたひた状態』で食べるのが王道なので、それを知っているロイホが今のスタイルを変えることなどできないはずで、ファンのみなさんは安心してよいと思う」
『ジョブチューン』といえば、今年1月放送回でファミリーマートの定番総菜「直巻和風ツナマヨネーズおむすび」について、審査員のシェフが試食する前の段階で「食べてみたいという気にならない」と発言。ファミマの担当者が涙ぐむ表情を見せ、このシェフに批判が相次ぐ騒動に発展したこともあった。
「『ジョブチューン』の有名チェーンメニューのジャッジモノは毎回一定の視聴率をキープしているようなので、TBSとしても簡単にはやめたくないというのが本音だろう。だが、ツナマヨ騒動の際には発言主のシェフの店と勘違いした人々から別の店にクレームが殺到するという被害も起きており、今回も『家でも焼ける』とコメントしたシェフがやり玉にあげられている。企画として面白いのは認めるが、一般人にまで広く損害が生じている以上、見直しが必要では」(テレビ局関係者)
(文=Business Journal編集部)