仕事や人間関係など、日々の生活の中でストレスになる要因は多く、常に調子良く、体調がいいというわけにはいかないもの。そもそも人の体は「流れに乗る」のは得意だが、「流れを変える」のはあまり得意ではない。とくに自律神経は何か嫌な出来事があると、その瞬間から悪い流れが続いてしまう。
心と体を良い状態に保つ上で大事な意識が「リセット」だ。リセットとは、悪い流れを断ち切り、いい流れに変えること。では、どのようにリセットすればいいのか。
ストレスフルな毎日に「リセット」の習慣を
『リセットの習慣』(小林弘幸著、日経BP 日本経済新聞社刊)では、順天堂大学医学部教授の小林弘幸氏が、アフターコロナの処方箋として99の心身のリセットの考え方やノウハウを紹介する。
2020年以降コロナ禍の中で生活してきたことで、なんとなく体の調子が上がらなかったり、以前ほど活動的になれないと感じている人もいるだろう。そんなときに必要なのが、意識的なリセットだ。
たとえば、朝の習慣でおすすめなのが、1分間で1日をイメージすること。自律神経において、とにかく良くないのは想定外のことが起こり、気持ちが焦ること。そんなちょっとした想定外を減らすためにも、朝起きたらベッドの上で1分間だけ今日の予定をイメージする。何時にどこへ向かうのか。そのためにどんなスケジューリングを意識したほうがいいのか。というように、1日の流れを軽くイメージする。すると、落ち着いて1日を始めることができるし、うっかりしていたという場面も減る。
また、1週間のうち、1日をリセットデーと決めるのも良い。大げさなことをするのではなく、少しだけ特別なランチを食べる、仕事を早く切り上げてお気に入りのカフェでお茶を飲むといったことで十分。リセットデーを何曜日にするかは自由だが、著者の小林氏は木曜日と決めているという。自律神経の調査でも木曜日に一番数値が高くなるという結果が出ている。
そして、ただの習慣と捉えるのではなく、1週間のリセットデーと位置づけて意識的に1週間の区切りを入れることで、日々の生活にリズムが出てくるのだ。なんとなく調子が上がらない日々が続いている。そんな人は、意識的にリセットすることで心も体も良い状態に向かうはず。本書で紹介されているリセット術から気になったものを実践してみてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。