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母乳育児の弊害も !? 外で遊ばなくなった子どもたちを襲う「くる病」という脅威

文=チーム・ヘルスプレス
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●決め手は、日光浴とビタミンDの摂取

 前述したようにビタミンDは日光浴をすることで、体内でつくることもできる。ところが、この日光浴も皮膚がんの原因になるなどの理由で敬遠されている。いまや、外出時に日焼け止めを塗る園児や小学生も珍しくない。つまり、紫外線によるビタミンD摂取も子どもたちを取り巻く環境の変化により、たやすくはできなくなっている。

 子どもたちの遊びを見ても、ゲームやDVD鑑賞など室内での遊びが人気だ。スポーツ少年団などで野球やサッカーなどを楽しむ子もいるが、群れ遊び、外遊びをする子どもたちは、本当に少なくなった。

 そこで、意識的に日光を浴びることをおすすめしたい。紫外線には害もあるが、実は日光不足も心身に悪い影響を及ぼすのだ。子どもが乳児であっても極端に紫外線を避けずに、帽子を被って散歩に出かけよう。

 そして、まずは母親が栄養バランスのいい食事を心掛けたい。母乳はビタミンDが少ないが、吸収率がいいのだから、サケやサンマなどの魚、卵黄、干ししいたけなどビタミンDの多い食品を積極的に取ること。乳製品や大豆、小松菜などカルシウムやリンを豊富に含む食品も忘れずに。子どもが生後5~6カ月になったら離乳食を始めて、1歳半頃までは母乳で不足しがちな栄養素を食事から取るようにしたい。食品アレルギーのため、離乳食や幼児食に制限がある場合は、医師に相談すること。

 ビタミンDは、水に溶けない脂溶性なので、取り過ぎに注意。サプリメントで補う場合は、摂取量に気をつけよう。過剰摂取すると、食欲不振、吐乳、便秘、皮膚乾燥、筋緊張低下、口渇、多尿などの症状が現れることがある。

 ちなみに家庭でできる、くる病の見分け方は、1~2歳なら立たせるか、寝かせるかして脚を伸ばした状態で両方のかかとをつける。この時、ひざとひざの間が3センチ以上あれば、医師に相談を。医療機関での診断は、血液検査とX線写真で行なわれる。

 くる病は怖い病気だが、予防できる病気でもある。決め手は「適度な日光浴とビタミンDの摂取」、これでいいのである。
(文=チーム・ヘルスプレス)

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