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世界中に普及したiOSデバイスが強みに
アップルの優位性は、世界中に普及したiOSデバイスと、それを支えるアプリ開発者の層の厚さにある。アプリストアから開発者に支払われた収益は、実に700億ドルに達したという。台数ではAndroidが勝るものの、iPhoneやiPadは基本性能が高く、86%が最新OSを搭載するなど開発者を惹きつける魅力がある。
そのiOSで次にアップルが狙うのが「AR」(拡張現実)だ。Androidでも特殊なスマホで実現しているが、iPhoneやiPadがそのままARに対応すれば、一夜にして世界最大のARプラットフォームが誕生することになる。
これまで合成写真のようだったポケモンGOのAR機能が、現実の地形を反映してリアルな動きになる、というのはわかりやすい例だろう。
次期iOSではポケモンGOのARモードもリアルに
AIの基盤となる技術である機械学習についても、新たな方向性を打ち出した。他社はクラウド上で実現している機能を、アップルはiPhone内に完結させる方法を開発者に提供する。ユーザーのプライバシーを守るというアップルのやり方は、他社にない強みになるかもしれない。
すでにiPhoneやiPad、Apple Watchは、多くの人々が肌身離さず身につけるデバイスになっている。それを活かすも殺すもアップル次第だ。今秋に登場する新型iPhoneを見据えて、その取り組みがどう実を結ぶか注目したい。
(文=山口健太/ITジャーナリスト)
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