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次期首相争い、事実上始まる…安倍首相vs.菅官房長官、対決激化の様相に

文=編集部
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安倍晋三首相と菅義偉官房長官(写真:日刊現代/アフロ)

 

 内閣府が8月7日・8日に開催した夏休みイベント「子ども霞が関見学デー」。8日に忙しい公務の合間をぬって現れたのは、菅義偉官房長官だった。突然のリアル「令和おじさん」登場に子どもたちは大喜び。菅氏は「令和」の文字が書かれたお約束のレプリカ額を掲げて、子どもたちとの記念撮影に納まった。

 4月1日に新元号「令和」を発表以降、菅氏の人気はうなぎ上りだ。若者や子どもなど政治から遠い層で知名度が高まったのが大きい。7月の参院選では、自民党内で小泉進次郎衆院議員に次ぐ数の応援要請が入った。2議席獲得で苦労した東京都選挙区では、街頭の演説カーの壇上で「令和」のレプリカ額を掲げる禁じ手まで繰り出して有権者の関心を誘っていた。

 そんな菅氏を、内心苦々しく思っているのが安倍晋三首相だ。いまや女房役のスポークスマンが主役を食っている。

「安倍首相は、本当は自分が『令和おじさん』になりたかったのですよ。平成改元時に当時の小渕恵三官房長官が元号を発表し、『平成おじさん』として歴史に名を残した。菅さんが新元号を発表すれば、同じことになるのはわかっていた。とにかく菅さんを目立たせたくなかった安倍首相は、自ら元号発表をすることすら画策した。しかし、さすがにそれはみっともないとなって結局、発表は菅さん、首相はその直後に国民へのメッセージを表明し、菅さんの独り舞台にさせないようにした経緯がありました」(官邸事情通)

 だが、安倍首相が警戒した通り、「令和おじさん」はブレークした。これまで黒子に徹してきた菅氏自身も、表舞台に積極的に出るようになり、「ポスト安倍」への野心が現れてきたという見方も出てきた。

「まんざらでもなくなってきた。自分から手を挙げなくても、ポスト安倍に推されれば立つのではないか。無派閥議員による事実上の菅グループも着々と広がっているからね」(自民党ベテラン議員)

 日本中を驚かせた小泉進次郎衆院議員とフリーアナウンサー・滝川クリステルさんの結婚発表直前、小泉氏は安倍首相に加えて菅氏にも面会して直接報告した。仕組まれたかのように、同時期に月刊誌「文藝春秋」(文藝春秋)で菅氏は小泉氏と対談。将来の首相就任が有望だとされる小泉氏の“後見役”というかたちでも菅氏は目立っている。

 そうして菅氏が注目を浴びることが、安倍首相にとって面白いわけがない。

「菅だけはポスト安倍にしたくない。これが今の安倍首相の心境だろう」(官邸事情通)

BusinessJournal編集部

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