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大手投信が運用している米国MLPファンド(毎月分配型)米ドルコースの12月7日現在の基準価額は6370円。この1年間で33%の下落となっている。ほかのMLPファンドも似たり寄ったりの水準だ。劣悪な運用成績だが、先行き原油価格が一段安になった場合、さらに厳しい事態も考えられる。原油との競争でシェールガスの価格が下がれば、シェール事業者の経営が行き詰まる可能性がある。
つまり、MLPの投資先が破綻すれば、複数に投資していたとしても基準価額の暴落が避けられないのである。大手調査機関の調べによれば、14年のMLP時価総額は約6500億ドル(当時の為替レートで約67兆円)に達し、これは米REITの7882億ドル(同約81兆円)に匹敵する規模だ。1カ所でも破綻して投資家が資金を一気に引き上げれば、倒産の連鎖も考えられる状況だ。
今はまだ表面化していないものの、世界の金融市場を揺らすだけの不安をMLPは抱えていると考えられる。
(文=編集部)
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