教員1人当たりの園児数では、もっとも少ない島根県の倍の園児を千葉県、埼玉県、神奈川県の教員は見ていることになる。当然のことながら、園児一人ひとりに対する目の行き届き方が違ってくるのではないか。こうして見ると、山陰地方、四国地方と東北地方の幼稚園が教員1人当たりの受け持ちが少なく、目が行き届いた教育を受けられそうだ。
ただ、気になるのは費用の問題。そこで、入園料、1年当たりの納付金を見てみる。実は少子化のなかにありながら、園児1人当たりの年間納付金は増加している。全国平均は35万9274円と前年度比3039円増(0.9%増)となっている。
<入園料の高い都道府県>
東京都:10万9725円
神奈川県:10万6686円
埼玉県:6万7222円
<入園料の安い都道府県>
山口県:1万6836円
鳥取県:1万9857円
秋田県:2万2125円
入学金と同様の一時的な出費となる入園料がもっとも高い東京都と、もっとも安い山口県では6.5倍の格差がある。当然のことだが、この入園料の高さは1年間の納付金にも関係してくる。
<納付金の高い都道府県>
東京都:50万7421円
神奈川県:47万2811円
岐阜県:38万8536円
<納付金の安い都道府県>
愛媛県:26万2137円
秋田県:27万6744円
岡山県:28万5929円
こうなると、もはや東京都や神奈川県は別格だ。私立の小学校や中学校並みの費用が掛かる。やはり、幼稚園に通わせるなら、東京都や神奈川県は避けたいもの。結局、子供は地方の自然豊かななかで育てたほうが良いということだろうか。
教員の月額給与と年俸の平均金額
さて、それでは教員として幼稚園に勤めるなら、どこがよいのか。幼稚園の教員の月額給与と年収の平均金額は、月額給与17万3863円、年収255万7114円となっている。