「小保方さんは理研がスケープゴートに差し出して、これで一件落着ということで切り捨てられたんだろうと。私がそれを発言したのが、先日(5月11日)の特定国立研究開発法人の促進特措法案。3つの法人に対して、手厚くお金を出すと。そこに理研が含まれていると、あまりにもおかしいじゃないかと。こんなふうに人を切っておいて、そういう検証も不十分であると。だから、もう一度やる必要があるのではないかと。研究者として小保方さん復活はあり得るのか、という話を聞いたのですが、ちゃんとした答えは返ってこなかったという話です。
これに対して、もう一度、検証委員会や調査委員会を立ち上げる、ということに関してどういうステップを踏めばいいのか、今の時点でアイデア、その方法を知らない状況なのです。だいたい検証委員会というのは怪しいものが多くて、たとえば東京電力のメルトダウン隠しでは、東電が第三者委員会、検証委員会を立ち上げています。この第三者検証委員会のメンバーは、自民党の小渕優子議員の(政治資金問題に関する)検証委員会のメンバーでもあります。
検証委員会・調査委員って、世の中的にはあまり公正ではないような雰囲気を持たれると思いますが、何かの機会に私の立場で委員会で言えることがあれば、その事(STAP細胞問題の再調査)は求めていきたいとは思います。その時には、お知恵をお貸しください。細かい所のピースが、はまってないところがあるので」
科学者の身分制度
スーパー法人法案が施行されると、政府の希望に沿って研究をする科学者は優遇される反面、そうではない科学者が冷遇されるというアンバランスな「科学者の身分制度」ができてしまう恐れがある。そして高額報酬で優秀な研究者を呼び込むために、日の当たらない分野の研究費が削られたり、早急に成果が見込めない研究を保護する理事長が解任されたりする事態になると、一体なんのための「世界最高水準」なのか。
山本氏は10日の質疑で同法案施行に対し、「幅の広い層の厚い学問の蓄積、研究や発明につながっていくという原点を、見詰め直すべきではないでしょうか」と苦言を呈した。そして「理研は手厚いお金をもらう前にSTAP細胞問題の検証をやり直せ、話はそれからだ」と動議を提出したことにより、今秋から始まる「政府と理研の蜜月」に前もって横やりを入れたかたちだ。小保方氏の再チャレンジの可能性についても、国会議員からは初めて言及があった。