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2013.04.18 14:01
2013.04.17 11:00
大塚将司「反メディア的! その記事、ダマされていませんか?」第10回
アベノミクス成長戦略が欠くもの なぜ新輸出産業の創出を描けないのか?
1970年代後半から90年代前半までの間、激化した米欧諸国との貿易摩擦がトラウマになっているのか、それとも、単に羹に懲りて膾を吹いているだけなのか。両方ともあるのだろうが、“王道”に立ち戻り、成長戦略を練らねば、展望が開けないことを自覚すべき時なのだ。もはや猶予はならない。
今後、BRICs諸国や東南アジア諸国の経済力がさらに強くなれば、すでに国際競争力に陰りの出ている電機産業はもちろん、現在は競争力を維持している自動車も安閑とはしていられなくなるだろう。そうなった時、電機や自動車の実力低下を補う、新しい“輸出産業”が日本に現出しているのかどうか。
新“輸出産業”の殖産興業ができなければ、わが日本にとって没落へのスピードを遅らせる施策は通貨安への誘導策しかなくなってしまう。それはBRICs諸国はもちろん、欧米先進国からも総スカンになる。
だからこそ、官民一体となって新“輸出産業”の殖産興業に取り組むことが大事になるのだ。では、どんな産業を対象にすればいいのか。次回の本コラムで考察していきたい。
※本記事は、「週刊金曜日」(金曜日/938号)に掲載された筆者の連載『経済私考』に加筆したものです。
●大塚将司(おおつか・しょうじ) 作家・経済評論家。著書に『流転の果てーニッポン金融盛衰記 85→98』(きんざい)など
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