ミサイル迎撃
日本をめがけてミサイルが飛んできた時に、迎撃することはできるのだろうか。
「イージス艦が積んでいる迎撃ミサイル『SM-3』について、政府は75%の命中率だといっていますが、これも誇大広告。ハワイ沖での迎撃試験で、これまで4隻の日本のイージス艦がSM-3を積んで、カウアイ島のテストセンターから発射された模擬ミサイルを4隻で一発ずつ撃って、3回当たっているから75%だという話です。発射する場所、時間から、どこに落ちるか、全部データは事前にわかった上での試験なので、当たって当然。実戦では、いつどこからどこへ撃ってくるか、ミサイルの性能も推定でしかない。75%というのはインチキな数字で、野球のシートノックでフライを捕るのと同然です」(同)
日本に着弾した場合、どの程度の被害が想定されるのだろうか。
「核の場合、プルトニウムを使っている初期型であれば、長崎に落とされたと原爆と同等でしょう。熱効果が半径3km、爆風によって家屋が倒壊するのが半径2km、放射線によって、1カ月以内に死亡するのは、だいたい1.8kmです」(同)
日本の国土が攻撃された場合、自衛権は行使できるのだろうか。
「法的にはもちろんできます。ただ、ミサイルの発射された基地を攻撃することは技術的にできません。発射機がどこかわからない。今、攻撃能力を持とうと言っている人たちは、発射地点が事前にわかるかのように思っている。なぜそう思うかといえば、舞水端里(ムスダンリ)とか東倉里(トンチャンリ)から打っているのは人工衛星であってミサイルではないのですが、日本政府は『人工衛星と称するミサイル発射だ』と発表しているので、『ミサイルって、あんなものか』と思ってしまっているからです。70mもの塔を建てて、30mもあるロケットを何週間もかけて組み立てて、燃料を入れて打ちます。これは人工衛星だからそうなる。ミサイルは、あんな固定された場所で撃つものではなく、移動式のランチャーに乗せるため、もっと小さいもので、準備時間は10分くらいで発射する。どの場所から発射されるのかは、わかりません」(同)
偵察衛星で、場所は察知できないのだろうか。