スーツの袖が少し長いのが愛らしい。
そもそも事の発端は、4月12日に発売された「女性セブン」の記事であるが、この報道を受けて各メディアが追及し、ついに自民党の片山さつき参議院議員などの国会議員が、国会で取り上げる動きを見せる事態にまで発展した。
5月25日には、河本が所属するよしもとクリエイティブ・エージェンシーの竹中功専務取締役、渡邊宙志吉本興業法務本部長に挟まれ、河本が”涙の”釈明会見を行った。この会見における吉本・河本サイドの主張は、
「法的に不正受給には当たらないが、道義的責任は感じる」
「芸能活動は自粛しない」
というものであったが、会見を受けても事態は収束することなく、河本を起用したCMのスポンサー企業、ならびに河本が出演するテレビ番組のスポンサー企業にまで、影響を与えている模様だ。
民間企業としては、明確な違法行為があったわけではないにせよ、一般消費者から反感を買うような行為をしたタレントを扱うのは難しい。
例えば、インターネット掲示板にはこれらの企業名が掲載されているが、企業側としては、そのような場所に自社名を出されるとイメージを損ないかねない。
こうした動きを察知してか、いち早く動いたのが、河本をCMキャラクターとして起用していた本田技研工業(以下、ホンダ)だ。すでに上記会見前に、自社HPから河本の画像を削除し、ネットを中心に話題となった。
同社広報担当者によると、「この件で多数問い合わせが来ている」という。
「『女性セブン』などの報道を受け、先月(4月)の時点で、弊社の判断で(河本を)外させて頂きました。あくまでも事実関係がわからないので、わかり次第、今後の対応を行うことになります。今後については(河本が所属する)吉本さんと協議の上、決めることになると思います」(同)
また、今後のCMキャラクターとしての河本再起用については、「現時点では未定。吉本さんとの協議によります。さらに、今後の事態の推移を見守っていきます」とコメントした。
「なぜスポンサーを降りないのか?」と苦情殺到
ホンダ以外にも、河本が出演するテレビ番組のスポンサー企業に、会見後、消費者から「なぜスポンサーを降りないのか?」「企業責任を問う」など、強い口調で不満をあらわにするクレームが多数寄せられているという。
あるスポンサー企業に、今後の対応について問い合わせたところ、以下のようなコメントを得た。
「(視聴者の反感を買うだけで)広告として正常に機能しないのであれば、スポンサーを降りるなど、今後の対応を考えざるを得ない」
この企業は、「スポンサーといえども、決して番組内容や出演タレントのキャスティングに影響を与えるほど、強く出られる立場ではない」との理由で、匿名を条件に回答をくれた。