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そこで、まず赤松先生が「CVライセンス」の着想に至った背景について、(江端の推測を交えて)説明させていただきたいと思います。
・赤松先生が許可していないのに、赤松先生のキャラクターを使ったゲームやフィギュアを製造・販売され、またアニメを作成されたら、それは赤松先生の創作がフリーライド(ただ乗り)されたことになり、本来、赤松先生が得るべき利益が損なわれてしまいます。
・そのため、赤松先生は、先生の創作されたキャラクターの使用に対して、「無制限の利用を認める」というライセンスをすることはできません。
・しかし、赤松先生は、コミケに出展される作品とその創作者を心から深く愛しておられます。
・そこで、赤松先生は、コミケの会場に出展する作品をつくっている二次創作者同人誌の作者だけには、その開催の日に限り、自分の作品のキャラクターを使うことを「ライセンスしてあげたい」と考えました。
・しかし、一方、コミケ用に刷られた同人誌を、秋葉原の書店でも延々と販売し続けたり、インターネットで流通させて利益を得ようとしている輩には「ライセンスするのはちょっと躊躇してしまう」と考えました。
この「ライセンスしてあげたい」と「ライセンスしたくない」の間で、問題が発生することになります。
ここから、ちょっと法律の解釈の話になりますが、一般的に、一度マンガ家の許諾を得て創作された二次創作同人誌を、コミケ会場で同人誌の作者自身で誰かに販売してしまったら、どうなると思いますか?
その後、その同人誌が、原価の100倍の値段で転売されようが、オークションに出品されようが、原作者のマンガ家も、同人誌の作者も、「とやかく言えない」ことになっています(著作権法26条の2第2項)。
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