ビジネスジャーナル > 社会ニュース > バレンティン本塁打記録また妨害?  > 3ページ目
NEW

バレンティン、本塁打記録は再び“妨害”に遭うのか?“妨害”の歴史と五輪招致への影響

【この記事のキーワード】,

 情報伝達のスピードは01年、02年当時とは比較にならない。日本プロ野球界は外国人差別の巣窟だなどという情報が世界中を駆けめぐれば、東京への五輪招致は幻となりかねない。

 その意味で、熱烈なジャイアンツファンを自称するベテランアナウンサーが、過去に肌の色が違うことなどを理由とする差別的な発言を、よりによって生放送の場で行ったという事実は見逃せない。しかも謝罪は翌週になったという。ということは番組スタッフもその場では問題だと思わなかったということになる。

 このベテランアナウンサーは、放送コードすれすれのハイリスクなコメントをウリにする芸人ではない。“ジャイアンツ愛モード”に突入したとたん、職業人としての分別や良識、責任感がどこかへ吹っ飛び、極めて無邪気に差別的な発言をしてしまったということなのだろうか。

 そうだとすれば、ジャイアンツ愛ゆえなら視聴者は何でも許してくれるであろうという甘えがそこにあるのは間違いない。そこには世のトップアスリートたちに対するリスペクトというものが微塵も感じられない。いずれにしても、著名なベテランアナウンサーに、公共の電波で無邪気な差別発言を許したテレビ局があるのだから、同じことがもう一度起これば、日本人全体が差別好きな、民度の低い民族であるという誤った評価が、世界の人々から下されかねない。

 今度ばかりは世界が見ている。球界関係者ばかりでなく、メディアにもその自覚が必要だろう。
(文=伊藤歩/ジャーナリスト)

BusinessJournal編集部

Business Journal

企業・業界・経済・IT・社会・政治・マネー・ヘルスライフ・キャリア・エンタメなど、さまざまな情報を独自の切り口で発信するニュースサイト

Twitter: @biz_journal

Facebook: @biz.journal.cyzo

Instagram: @businessjournal3

ニュースサイト「Business Journal」

バレンティン、本塁打記録は再び“妨害”に遭うのか?“妨害”の歴史と五輪招致への影響のページです。ビジネスジャーナルは、社会、, の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!