会見以降も、論文責任著者である米ハーバード大学のチャールズ・バカンティ教授が、調査委の不正認定に反論。さらに、会見で小保方氏がSTAP細胞の作製に成功した第三者を「理研も把握している」と述べた点について、理研が「存在の有無についてはあくまでも白紙の状態」と述べるなど事態は収束の兆しを見せず、連日メディアを騒がせている。
そして本日(16日)、バカンティ教授と同じく論文責任著者である理研・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長は会見を開き、論文撤回に同意する考えを示す一方、「STAP現象があるというのがもっとも有力、合理的な仮説だ」とSTAP細胞存在の可能性が高いと強調した。
この問題をめぐっては、理研の体質・姿勢を疑問視する声も広まっている。13日には外部有識者による改革委員会が会合後、理研について「(論文不正を防ぐ)規定は整備されているが、運営態勢が弱かったとの意見が出た」と組織的問題点を指摘。加えて一部メディアからは、理研が組織として論文を作成し発表を行ったにもかかわらず、小保方氏個人へ責任を負わせようとしているとも受け取れる理研の姿勢に対し、批判の声も上がっている。
事態の真相究明は、今後1年かけて理研が実施する作製再現検証の結果が待たれることとなるが、世間一般のビジネスパーソンは一連の騒動について、どのように受け止めているのだろうか。
まず男性からは、小保方氏に対し擁護的で、かつ理研に批判的な声が数多く聞かれた。例えば、30代男性(製造業)は次のように話す。
「会見を見た限りでは小保方氏が嘘をついているようには思えないし、誠実さを感じた。企業でも30歳はまだ未熟な若手で、大きな仕事であるほど上司や同僚のサポートを必要とする年齢。今回の研究・論文作成はあくまで理研という組織で取り組んできたものであり、その内容に疑念が生じたからといって、小保方氏一人に責任を押し付けようとしているように見える理研という組織に、恐怖すら覚える」
同じような感想は40代男性(金融)からも聞こえる。
「小保方氏のように若い頃は早く結果を出そうと焦ったり、前のめりで突っ走るし、それゆえにミスも多い。それにブレーキをかけたりカバーしたりしながら育てていくのが上司の役目であり、企業はミスを生まないようなチェック体制づくりをすべき。一連の理研の対応を見ていると、組織としてまったくガバナンスが働いておらず、若い才能を摘んでいるように見える」
●対象的な女性の反応
一方、女性からは小保方氏に対し批判的な意見が数多く聞かれた。例えば、30代女性(IT)は会見時の小保方氏に対し、次のように違和感を示す。